ⅩⅡ 卍 ナイーブ 卍
小学生のころは女性に鼻の穴があるのが許せなかった……いや「許せない」はちょっと違うけど、なにか乗り越えがたい障壁だった気がする。だから鼻の穴のないアニメキャラに安心できた。
そういう状態にもたぶん名前がついているのかもしれんが不明である。
なんで今更そんなことを思いだすかというと、世の男性が最近極端に二次元に走る背景には、あの感覚を乗り越えられてないんでないか? という疑念があるからだ。
女だってオナラするしすね毛は生えるし、そういうのは付き合って最終的に結婚するまでになにもかも思い知る(お互い様ですけどね!)はずだが、現実と向き合いたくないという昨今の風潮はスタート地点にも着かず終わってそうで、すっごい心配です……
おたく物件やなろうで言えば女の子の理想がどんどん記号化して、しまいにはまっとうな出会いを描くのも面倒(っていうか画けない?)になってきたので、奴隷を買うのである。
義務教育も施されていない無知で純朴な女の子を買い(まあ奴隷商人から救出するでもなんでも)、それで手に入れられるのは、相手が主人公の人間的ポテンシャルを絶対脅かさないという「安全」でしょう。そんな女の子が主人公のやることなすことにいちいち感動してくれて、他愛のないそこら辺の食い物を与えただけで感激してくれる……そんなのをなろうだけではなく、三ヶ月に一度アニメで見せられてる気がします。
だから、もうおわかりですね?そういうの書けば良いんでっせ?
じゃなかった。
それがどのくらい根が深いかというと、いっぽうでネットの書き込みに見られる「セクロス」や「まんの者」と言った言葉。これは奴隷少女と対をなしているのだ。つまり使ってるのは同じひと。童貞根性をこじらせたあげく「セックス」は生々しすぎて使いたくないので言い換えている。言い換えればマイルドになるかのように。
「ま~ん(笑)」も同様。言い換えだけで本来持ち合わせてもいない女性を馬鹿にするほどの脳内イケメンと自分を錯覚できるのか。とにかく根拠薄弱な上から目線というのがナロー主と同じ。
幼稚な言葉遊びが好きで人間的にちっちゃくて頭良さそうだからとりあえず冷笑的な態度とってみせるけど妙に純粋なので気持ちを傷つけられると簡単に癇癪を起こし自分を落とすほどの胆力もないのでたぶん自己正当化のためには全力を傾ける……ほかに付け加えることあるかな?
そんなくらいのひとがなろうユーザー、とくにランク上位のほうに大勢いるんではないか、という疑問です。この疑問が見当外れである、という証拠はまだ見つからない。むしろ符合することのほうが多い。
とはいえ……それがなにか問題であるかのように提起するのも芸がないのでなんか考えてみますわ……なんかってなんだよ?って言われてもたぶんプレアデス星団の近所のアレだよ(ぶん投げ)