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10話 探索ー04

「………あの部屋って何に使われていたんだろうね?他の部屋はちゃんと内鍵があるのに、あの部屋だけ無かったけど。」


千鶴子さんの一件が有った後、少し気になって他の部屋のノブも見ていったが、どうやらあの部屋だけがああいう風になっているようだった。


「いや、俺に聞かれても困るけど…………そうだな、予想できるのは、設計ミスとか、後は、何かを閉じ込めるため、とか。」


一部屋だけ設計ミスする事なんてあるんだろうか?いやだからこそ設計ミスっていうのか?かといって閉じ込めるっていうのもまた物騒な話だな。

………とりあえずは保留にしておこう。


「僕としては、千鶴子さんがヤケに落ち着いてたのが気になるんだよね。僕にはプレイって言ってたけど、実際は誰かに閉じ込められてた訳だよね?アレ。にしては落ち着き過ぎっていうか………」


「まぁ、それは、千鶴子の場合、いざとなればどうとでもなるからな。」


「どうとでも?」


「だから、【能力】を使って誰かに自分が閉じ込められている事を伝えればいい訳だから。今回は偶然―――正直偶然っていうのは疑わしいと思うんだが―――栞が鍵を持ってたからそれで開けたけど、もし無くても壊せば済むし。」


なるほど。助かろうと思えばいつでも助かれるから落ち着いてたのか。


………ん?という事は、

「アレ?それだとさ、僕たちが外でごそごそやってる時にどっちかに伝えればよかったんじゃない?状況が分かれば、それこそ僕たちだってもっと乱暴な手段も取れた訳だし。」


僕がそう聞くと、英知は少し苦そうな顔をして言った。

「………多分、楽しんでたんだよ。プレイっていうのも、あながち嘘じゃないのかもしれないな。」


「………」

それを聞いて、僕も何となく苦い気分になってしまった。


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