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4話 茉莉と栞ー05

廊下を歩きながら、栞が僕に訪ねた。

「まさか【映写室】でフォリス君と会うとはね。…………………という事は、あと会っていないのは、木霊【こだま】君と、亜空【あくう】君か。…………………ふむ。どちらに先に会いたいかな?茉莉君。」



「いや、だから、僕に聞かれても。」

名前だけではどんな人なのか分からないし。


僕がそう言うと、栞は少し考えるような顔をした後、言った。

「ふむ。そうかい?…………………そうだな。……………なら、聞き方を変えようか。【言霊の部屋】と、【増減の部屋】と、どっちに行きたい?」


「いや、…………………部屋の名前を言われても。」

むしろ余計に混乱したような気がする。言霊とか、増減とか、そんな名前の部屋、聞いたことがない。


「ふふ。そんな名前の部屋、聞いたが事ない、って顔だね。」


僕はそんなに分かりやすい顔をしていたのだろうか。何て答えようか迷ったあげく、結局無言でいた僕に、栞はくすくす笑いながらさらに言葉を続けた。

「あはは、うん。そうか。…………じゃ、そうだね、私が決めようか。ここから近い方の、【増減の部屋】に行こうか。」


「ん、あ、うん。じゃあ…………………」

そうしようか、と言おうとすると、すぐに栞が言った。


「ほら、着いたよ。ここが【増減の部屋】だ。」


近っ!!もしかしたら栞の奴、僕がどう答えてもこっちの部屋に来るつもりだったんじゃないのか?


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