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7話 【自称】探偵

「おいおいお前ら!!ちょっと酷くないかい?何で無視するかなぁ。」

一人で延々と喋っていた男が、やっと気付いたのか、喋りながら近付いて来た。


「や!!よろしく!!茉莉、だったね確か。」


「はぁ、どうも、よろしく。貴方は?」


「俺か?俺は【探偵】の英知【えいち】だ!!いい名前だろう?そう思うよな、お前も!!ほら握手しようぜ、握手。」


「あ、はぁ。そうですね。いい名前だと……思います。」

握手を交わす。何だか軽そうな人だなぁ。それにいきなり呼びつけか。同級生くらいに見えるんだが。まぁそんな事は気にしないが。


「だろぉ?気に入ってるんだよ。この名前。お前、結構話せる奴みたいだな。」


決めるのはやっ!!。悪い人間に簡単に騙されそうな人だ。この分だと、どうせこの男の【探偵】というのも【自称】なんだろう。


「ほら、鞘香も挨拶しろって!!」


すると、熊が仕方なさそうに話始めた。

「…………………鞘香です。よろしく。」


「よろしく。」


「んん?何かあったのかお前ら。ほら握手しろよ握手。」


英知に言われて、いかにも嫌そうに手を差し出してくる鞘香さん。

少々迷ったが、結局握手を交わした。


「あれ、そういえば、貴方、自己紹介する前から私の名前を呼んでなかった?」


ええ、今さら!?もう少し早いタイミングで気付くべきだろうそれは。


「あ、ああ、それは、その君の【微妙に】シリーズに何回も引っ掛かったからね、僕。その度に君の名前を聞いていたから、いつの間にか覚えてしまっていたみたいで。」


「をを!!掛かったんだ、君!!あのちゃちなトラップに。それも何回も!?何だか嬉しいな。」

ちゃち、かな?普通掛かると思うんだけど。…………………それとも、ひょっとして、普通は掛からないのか?


「あはぁ!!そうなの?君は掛かる人かぁ。そっかそっか。…………………あらためてよろしく、【発明家】の鞘香です。」


僕のトラップに掛かる宣言がよっぽど嬉しかったらしい。急に上機嫌になった熊は、改めて自己紹介してくれた。



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