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14話 空間破杖ー01


「何言ってるの茉莉くん、アレはタクトだよ。いわゆる指揮者の持つ華麗なる一振りの棒!!」

横から千鶴子さんがフォローのようなものを入れる。

というかこれはもうガヤの領域だな。



「いや、そういう事でもなくてね、僕が聞きたいのはもっと本質的な………。てかなんなんですかさっきから、「いわゆる」の使い方間違ってますよ、それ。」


「ほらまた敬語。そんな事ないよ、私ほど日本語を上手く使える人間なんて、世の中に数える程しかいないよ、ねぇ茉莉君。」


なんでそこで僕に振る?

僕が指摘したのに、その僕が同意するワケがないじゃないか。


「いや本当にそうだね、こんなマーヴェラスな日本語を聞いたのは、僕がこの世に生を受けてから初めての事柄だよ。」

勝手に口が動いた。僕の。

………なんだよマーヴェラスって。


「やだ茉莉君。そこまで誉められると私照れちゃうわ。」

ほほに両手をあてる千鶴子さん。

その芝居的な仕草はなんですか。というか自分で言わせておいて自分で照れるとかどういう事だよ。



今思うと、千鶴子さんの【能力】ってある意味最強じゃないのか?

ある意味で、だけども。





「………それで、夫婦漫才はそれくらいにして、そろそろ本題に入らないかい?」


栞が、スルリと言葉を滑り込ませてきた。

その夫婦、という言葉に突っ込みを入れると、またループしそうな予感がしたので、そこはスルーした。

まぁ栞の冗談だろうし、さっきまでより栞の機嫌がよくなっているように見える。

何でかは分からないけど、余りの馬鹿さ加減に、怒るのも馬鹿らしいとか、思ったのかもしれない。



「この杖だけれど、君には前に話さなかったかな?」


話された覚えは無い。


「………その様子だと、してなかったみたいだね。おかしいな、私の勘違いか。これはね、亜空君につくってもらった、【空間を制御】できる杖だよ。まぁ彼の【能力】に比べたら、その【能力(ちから)】は微々たるものなんだが。」


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