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13話 とぅー・でぃ・あい


そんなに呆れられた様な顔をされても、正直困る。


というより、いつも以上に、今日は栞の機嫌が悪い気がする。

いつも確かに口が悪い事は悪いのだが、いつもはもう少し緩い。まぁ僕の気のせいかもしれないけど。


「………なんか、栞今日機嫌悪くないですか?何があったか知ってる?」

ちょうど今は、横に千鶴子さんがいたので、小声で聞いてみた。



「さっきから敬語とそれ以外が混じって気持ち悪いよ。早くどっちかに統一してよ。」

千鶴子さんは、結構大きめの声で、そう返して来た。

僕だけ小声なのが、何だか滑稽じゃないか。


「ああ、す………ごめん。それで、栞の機嫌がいつもより悪いと思わない?」

それでも小声で、問いかける。


「そうだねー、………きっとアノ日なんだよ。いわゆる「とぅー・でぃ・あい」なんだよ、きっと。」

やはりそれなりの声の大きさで、千鶴子さんが返事をする。


………とぅー・でぃ・あい?

今日の………目?

いや、とぅーで一回言葉が切れてたから、二日………。………そうかなぁ?



思わず栞を見ると、もの凄く僕の事を睨んでいた。

いやいや栞さん?何で僕を睨むんですか?言ったのは千鶴子さんだよ?


無言のプレッシャーに耐え切れず、目線を逸らそうとしたその視界の端に、杖のようなものが見えた。

栞の握り締めている黒いそれは、仄かな明かりを放っていた。



「ねぇ栞、その手に持ってるのは何?」


「あぁこれかい?私はもっと剣みたいなデザインがよかったんだがね。亜空君が、それは止めておけと言うから、このシンプルなデザインで妥協したんだよ。」


いや、聞きたいのはそういう事じゃないんだけど。

また呆れられるかもしれないが、実際分からないんだからしょうがない。


「いや、そうじゃなくて、それは何なの?ちょっと光ってるけど。」

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