2話 再銃撃ー02
廊下を歩きながら、横を覗き見る。
金髪の女の子は、前を向いて歩いている。
僕が見ている事に気付いている様子はない。
まぁこういう場合、実際は気付かれている可能性が、半分以上あるものだけれど。
気付いているのか、いないのか、ただ黙々と歩き続けるフォリス。
…………んー、調子狂うな。マジで。
いつもがいつもだけに、こう黙りこまれると、何というか、怖い。
何で黙っているのか分からない所も怖い。
部屋から出た所で急に黙りこんだのだ。
それまで勢いよく喋り続けていたのが、嘘のように、唐突に。
お腹でも痛いのかと思ったが、ここまで黙りこむのはおかしいだろう。
カッ、コツ、カッ、コツ、
と、僕らの足音が交互にする以外は、ほぼ無音の状態である。
「…………ねぇ?フォリス?」
「…………………。」
無視ですか。そうですか。
え?なに?コレもしかして怒ってるの?
だとするとますます意味が分からないんだけど。
「………フォリス?…………何か喋ってもらわないと、非常に反応に困るんだけど。」
「…………………。…………………ぇ、ぁ、な、なによ、急に話しかけないでよね、あでも話しかける前に事前に伝えるっていうのも変な話よね、という事は今のも別に急に離しかけたというカテゴリには入らなくて、つまり―――」
?無視されてたんじゃないのか?
………なんか良く分からないな。
もしかしたら、これが彼女の【代償】なのかもしれない。
だとしても、なんのこっちゃ分からないけど。




