19話 見たモノ、見ているモノー01
あれだけ色々な事が有ったのだ、疲れるのも当たり前だろう。
現に僕は、今までダウンしていたのだ。
寝てた、というよりは、ダウンしていた、という表現の方が、我ながらしっくりくる。
出来る事ならこのまま朝まで寝ていたいくらいだ。
というか、何でこんな変な時間に目が覚めたのだろう。
なんだかんだ、自分でも意識していないだけで、興奮しているのだろうか。
否、たぶん。
何かが気になって、何かを忘れているような気がして、何かをしなくてはいけない気がして、寝れなかったのだ。
…………………まぁそれも、今回はプラスに作用した事になる。
壁にもたれ掛かる英知は、ただ単に疲れているようには見えないから。
もっと、精神的に、疲れているように見える。
「まずは助かってよかったね。英知のお蔭だよ。色々とお疲れ様。………………それより、どうしたの英知?何かあったのか?」
「ん?……あぁ。やっぱりお前には隠しきれないか。」
身体も確かに疲れているのだろう、英知は、ふらふらと頼りない足取りで僕のベッドまで歩いて来ると、言った。
「実はな。鞘香が見つかった。というより、見えるようになった、っていう方が正確か。」
「それは―――」
それは、良い事なんじゃないのか。
でも、それにしては英知の顔が優れない。
でも僕は、それ以上先を考えるよりも早く、言葉を続けてしまっていた。
そんなに簡単に、喋るのは止められない。
それでも車よりは、簡単なのだろうけど。
「―――よかったね。」
英知は、苦笑を浮かべつつ、答える。
「ああ、ありがとう。それ自体はよかったんだけどな。…………見つかった後、口を聞いてくれなくなっちまって。」
その言葉の意味が、直ぐには入って来なかった僕に、補足するように英知は話し始めた。




