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少女と少女とある人と

作者: 東雲 朱四

苦しみの中で笑いながら過ごす私が考えただけの話


とてもとてもつまらないもの

もし読んでくださった方がいらっしゃるのならば

感想をお聞かせくださいませんか……

ある少女にはとても大切な人がいました

その人は少女に似ているところがあって少女の唯一の理解者でした。

少女はその人に自分の全てを注ぎ込むと決心しました。

その人は少女との小さい約束を破ってばかりでしたが、少女にはそんなことはどうでも良かったのです。

それ以上に自分を愛してくれていると思ったから小さな約束なんてどうでも良かったのです。


しかし、時間が経てば立つほどに二人の仲は悪くなっていきました。


それでも少女は幸せでした。わたし達の前ではいつも笑顔でした。


だけど、本当は不幸だったのです。


唯一の理解者はもういませんでした。

元理解者は少女から逃げ、少女を受け付けなくなっていたのです。

彼女を悪く言うようになりました。



少女は夜な夜な泣きました。

毎晩毎晩…泣き続けました。

やがて少女はやつれ、笑顔も消えました。


体が大きい分心はとても小さくすぐに壊れてしまうものでした。

少女は何ヶ月も泣きました。






「あの日に戻りたい」


そう思うようになりました。

夜が来る度に素直になれなかった自分を攻め、すべてを自分の責任にしました。

「私があんな事しなければこうはならなかった。」

という思いから

「私なんか居なければいいんだ」

そう思うようになりました。


そして少女はもう一人の自分を作りました。

少女を苦しめるもうひとりの自分を作りました。











あれから数月

少女の元にある人が訪れました。

まだ少女の心の傷は塞がっておらず、見える傷も跡を残していました。



出会ってからまた数月

少女は再びある人と出会いました。

そこで沢山話をしました。だけれども少女は自分の心を見せようとはしませんでした。

自分の表情を見せようとしませんでした。

少女は顔を見られたくありませんでした。

醜い自分の顔が嫌だったのです。



何度も傷つけられた「心」の一部を

見せてはいけないと思ったのです。

しかし、ある人は少女の顔を見ようとしました。少女は嫌がりました。少女の心は叫びました。

そう、初めて叫んだのです。

でも、もうひとりの少女がそれを許しませんでした。


気がつくと少女の腕は赤く染まっていました。

錆び付いた痛みと異臭がありました。

少女は泣きました。


「私は素直にはなれない」



ある人に心を開こうとしていたのに、もうひとりの自分によってそうすることなどできませんでした。

少女はもうひとりの少女を殺そうとしました。

「こんなの俺じゃない」


何度も何度ももうひとりの少女を苦しめました。

しかし、それと同時に少女も苦しみました。

自分の願いは叶わないと知って。

自分の作ったものはもう自分によって壊すことができないと知って。


それでも、少女はもうひとりの少女を縛り付け、一瞬だけこころの扉を開きました。

ある人にだけ、こころの扉の中を見せました。


だからといってまたいつもうひとりの少女が現れるかなど分からないのです。





少女は助けを求めていたのです。

ある人に



「もうひとりのわたしを殺してください」

求めたのです。

他人に殺せるものではないのに…。

きっと少女は助からないのです。

これは自分に言い聞かせる為のものです。わたし自身に言い聞かせるためのものです。

いつかかいほうするために……





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