一つ目の愛
今日は夜9時には帰れそう☆
夕飯はとも君特製オムライス食べたい。
お腹ペコペコ(^◇^)
同棲して10年になる愛からメールが入った。
俺は久々に会う愛のためにいそいそと夕食の準備を始めた。
愛は外資系製薬会社勤務のOLだから、全世界に存在する支店との会議があったりすると深夜ではなく早朝に帰ることも多い。
海外出張も多く、一週間のうち4日は一緒に住んでいるにも関わらず顔を合わせない。
俺自身は気楽な契約社員なので家賃光熱費を愛に全て負担してもらっている代わりに家事を頑張らなければと思っている。
大学1年生で出会って、付き合いだして同棲して10年になる。同級生も結婚が続き愛も何年か前は結婚を催促してきた。定職に就いて家庭を築いていきたいと強く言われたが自分に自信がなくてなあなあで来てしまっている。
今の職場で正社員にならないかと誘われていて愛のために正社員になろうか検討するべきだほうか?
玉ねぎをみじん切りにしながら考える。愛は玉ねぎかま大好きだから多めに刻む。
大分待たしたけど、愛に結婚しようと伝えよう。
「ただいまぁー」
玄関のドアが開いて、愛が部屋へと入ってくる。
愛は珍しくスーツを着ていた。
普段は内勤だからかビジネスカジュアルなのに珍しい。
「お腹へったー、早く食べたい」
黒のスーツに、長い髪を一つでしばった愛がパタパタと近寄ってくる。
「オムライスちょうどできたとこだよ」
俺の言葉に笑顔になった愛をもっと笑顔にさせるのは、夕食を食べてからにしよう。
「とも君、にやにやして気持ち悪い。なんかいいことあったの?」
「気持ち悪くないってば。いいことあったよ。ごはんたべながら話そう」




