初戦の優勝候補
プロローグを少し変えさせていただきました。
これからも宜しくお願いします。
桜泉学園、クラス分け予選大会一回戦。
「・・・なんかあっさり決着したな。」
その言葉に、俺は心中で叫ぶ。
(無能力者が自然系能力者に勝てるかぁ!)
なぜ、こんなことになったのか。
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「やぁ、大会前にご苦労、ご苦労。」
全然労う気のない時岡学園長。
「あの、この子の名前ってなんなんですか?」
メルが質問する。
「・・神鍵鈴音、それがこの子の名前だよ。この子は、・・死んだ親友の娘なんだ。」
声のトーンをおとして言った。
「そうなんですか・・・。」
メルが気まずそうな顔をした。
「ま、うそだけどね?」
ケロッとした感じで学園長が
心底楽しそうに言った。
「嘘なんですかぁあぁ!?」
メルが顔を真っ赤にさせている。
「まぁ、それはさておき、
本題は君、駆引廉の事だ。
大会の君の相手には無能力者では
勝てないような奴らを集めといたから
大会は勝とうとしても無駄だ。
大会後の強化合宿はわかるね?
君はそこで参加せず、
私の友人の研究者に調べて貰おうと思ってるんだ。」
「学園長、俺に勝たせる気無いでしょっ!」
「あぁ、Aクラス(一番上のクラス)にでも
入られてしまうと合宿から抜けさせるとき
理由付けがメンドクサイからねー。
あと鈴音は暫く私が面倒をみるよ。」
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「本当に強いひとを集めたようだね。」
力が呟く。
「まぁ、大丈夫大丈夫!例えGクラス(一番下のクラス)でも無視ったりはしないから!」
友里が明るく励まそうとする。
学園長の友人とか嫌な予感しかしないんですけど。