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オススメタグ【内政】

どんなチート勇者であろうと倒せない

赤ちゃんの微笑み一つでも倒せる



それが政治改善もの、“内政”になります。


≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡

内政の重要なファクター、それは『戦う相手は敵でも悪でもない』事です。


分かりにくい?



なら極小の内政『家庭』をサンプルとしてみましょう。

……………………………………

例えば妹。


彼女は最近おかしくなってしまったようです。


食事中でも真夜中でもスマホをポンポン。


早寝早起きだったのが遅寝朝ねぼう生活になり、いつもダルそう。


やたらキレやすくなって家族や親しい人に八つ当たりをする。


なんか肥えてきた。



何かがおかしい、どうすればいいのか分からない。

苦しんでいるらしい妹に対し、自分は何をしてやれる?


……………………………………


妹さんの不調の原因を探すのが、《探偵》や《冒険者》への【依頼(クエスト)

解明した原因のトラブル・シューティングが【内政】となります。


内政の魅力は【トラブル・バリエーションの豊富さ】と、【解決アイデアが無限】だという事です。


妹さんのネタを引っ張るなら、

週末ライブの限定チケットを懸賞で当てたから。

好きな人ができたから。

深夜アニメに嵌まったから。

過度なダイエットをしているから。

学校の文化祭執行委員になったから。

学校でイジメを受けているから。

万引きを見られたから。

スマホ依存性になったから。

脱法ハーブに手を出したから。

妊娠したから。

病気になったから。



個人レベルでも、これくらい可能性はあります。



それが家族レベル、村レベル、町レベル、国会レベル、世界レベルだとより巨大で複雑なものになり、解決アイデアも複雑怪奇になります。

≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡



≫わるい まおうを たおした。 せかいに へいわが おとずれた



勇者は魔王を倒せても、津波を倒せない。

疫病を倒せない、

貧困を倒せない。

飢餓を倒せない。

戦災を倒せない。

戦災孤児をすくえない。

すさんだ人心を救えない。

絶望や怒りから救えない。荒れ地が元々の森林に戻るには、こぼれ落ちる億の命をすくうには、チートといえどしょせん二本の腕しかない勇者では無力なのです。

………………………………………

そんな、【内政】に必要なのは個人の力ではなく、“みんなの協力”になります。


災害のメカニズムを研究する、防災訓練をする、安全圏に移動する


敵も味方も関係なく、時に、足手まといや役立たずな人物がキーパーソンになり、光明が差す。


生きる気力を亡くし、【トラブル】と化した人々に希望を与え、心を慰め、よりよい明日を手に入れようと笑えるようにする。


底辺ヤンキーがT大にストレート合格を決めるように。様々な人々の協力を得て、絶望からの逆転劇は読む方にも元気を与えてくれます。

………………………………………


また、内政には【問題提議力】もあります。


内政には明確な悪はあまり存在しません。

本来は最善だったものが、時間と時代を経て歪んでしまった。

悲劇や最悪の偶然から、優しい誰かが変わってしまった。

良かれと思って発明が、最悪の結果になってしまった。

自分の命より愛する人を奪われた。



『どうすれば良かったのか?』


『どうする事ができたのか?』


『もし自分なら、どうする事ができた?』


『なぜ、こうなってしまった?』


根っからのクズや純粋な悪意の結果ではないそれらを、ただ罪と切り捨てていいのか?許してしまっていいのか?

単なる勧善懲悪にはない、難しいテーマを感想で議論したくなる一品でもあります。

………………………………………



スーパーマンではない主人公が、スーパーマンでも成し得ない成果を出す。



無敵の拳でも倒せない。

なのに、赤ちゃんの拳で打ち倒す勇気を与えられる。


作者のセンスが剥き出しになる、ナンバーワンではない、オンリーワンの物語。

それが内政になります。


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