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断罪の場で悪役令嬢は自ら婚約破棄を宣告してみた  作者: 一番星キラリ@受賞作発売中:商業ノベル&漫画化進行中
【続編】

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82/130

23:一件落着

 ソーニャの置かれている状況。

 それはメビウス・リングの魔法が発動し、私は知ることになった。


 家族との関係で悩んでいること。

 リックに脅され、私に対し、何か悪事を働こうとしていること。

 本当は悪事に手を染めたくないと思い、私に打ち明けたいと思っていることに、気づけたのだ。


 だからソーニャに問い掛けた。


「ソーニャに聞きたいことがあるの。ソーニャも私に、何か聞きたいことがあるのでは?」と。


 その後ナイトティーは、ソーニャと一緒に飲み、話をすることになった。

 ソーニャの話を聞き、弟のリックの暴走状態に、驚愕することになる。


 まさかそれが何であるとも知らずに、メビウス・リングを偽物とすり替えようとしているなんて! しかもリメイクして、元ヒロインのリリィに贈ろうとしているなんて!


 それこそ鬼に金棒になってしまう。

 リリィは魅了魔法でも使い、攻略対象達を次々と手に入れるに違いない。


 それを阻止できたのは……幸運だった。


 ではどうやって阻止したのか。


 ソーニャが裏切ったと知れば、リックは容赦ないだろう。

 彼女の姉の醜聞を社交界に流し、一族が再起不能になるよう仕向ける。

 それは阻止しなければならない。


「確かにこの指輪、私が持っている指輪とそっくりだわ。これを逆手にとりましょう」


 私はソーニャにそう言うと、思いついた方法を説明した。


 まず、リックが用意した指輪に『すり替えが成功しました』という手紙を添えて送り返す。そこでリックが疑わないよう、一捻りを加える。


 この指輪をつけると、魔法を三回だけ、呪文なしで発動できる――という捻りを。


 リックは間違いなく、魔法三回に目が眩む。

 まさか自分が用意した指輪が戻って来たとは気づかない。

 しかもあの指輪。

 本当に魔法がかかっていたのだ。

 そう、アンディに魔法をかけてもらっていた。


「俺がかけた魔法も、うまく発動したんだな」


 まさにアンディの魔法のことを思い出しているタイミングで、彼がマカロンをつまみながら、声を掛けてくれた。


「ええ。アンディにかけてもらった二つの魔法は、見事発動してくれたわ。一つ目の魔法は、ソーニャの手紙を読んだら、問答無用で屋敷に戻ることを決め、両親に手紙を書くこと。二つ目の魔法は屋敷に戻り、私が『()()()()()()()()()()()()()()()()()?』と言ったら、本音で全てを話すこと。二つの魔法が発動し、リックを追い詰めることに成功したわ」


 あの偽物の指輪に魔法をかける場合、通常は一つが限界。でもそこは王宮付き魔術師のアンディ。人の言動をコントロールする、とても高度な魔法を、ただの金メッキの指輪に二つもかけてくれたのだ。


 メビウス・リングであれば、魔法の重ね掛けができる。だが普通の物に対し、複数の高度な魔法を掛けることは、できなかった。だからこそ魔法の重ね掛けができるメビウス・リングは希少であり、貴重だった。


 ということでかけられていた魔法は二つのみ。


 ではリックが発動した魔法は?


 ない。リックは魔法を発動していない。

 ただ、私の誘導尋問に乗ってしまったリックは、想定通りの質問を私にしていた。


 ――「姉上、三回、魔法を使ったのですか!?」


 それをのらり、くらりとかわせば、当然だが「本当はどうなんですか!」と問いたくなる。

 そして尋ねたのだ、リックは。

 分かりやすく指輪を私に向け、いかにも魔法を発動させました!という顔で。


 そうなれば私は、あたかも魔法のせいで答えました――という演技をすればよかった。


 そう。


 あれは私の演技だったのだ。


「ではナタリーの作戦は大成功だったということで、改めて乾杯をしよう」


 そう言ったアンディはティーカップを掲げる。

 紅茶で乾杯だなんてシュールだけど、私もティーカップを持つ。


「ナタリーの勝利に、乾杯」

「アンディの魔法に、乾杯」


 ◇


 修道院で大人しくしていると思った元ヒロインのリリィ。


 俗世から切り離され、悔い改めているのかと思いきや、弟のリックをそそのかすのだから……。

 本当に恐ろしいわ。


 でも目の前に迫りつつあった脅威は、アンディの協力を得て排除することができた。


 剣を使えるわけでもない。魔法を使えるわけでもない。

 そんな私でも、ちょっとした気づきからソーニャを味方につけることができた。

 そして話術とアンディの魔法により、一件落着にできたのだ。


 私、やればできる子なのかも!


 きっとこの先、何か事件が起きたとしても。

 アンディと共に乗り越えられるはず!


 ……一番は平穏無事なのだけどネ!

お読みいただき、ありがとうございます!

リックの件はひと段落しました~

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