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ワールドザワールド2  作者: WsdHarumaki
4/11

ヒサギの誘拐

「なんかだるい」朝起きると疲れが取れない

この前の旅から体力が回復していないのか、とにかく体が重い


「よっこいしょ」おばあさんみたいなかけ声で起き上がる

「もう歳なのかしら?」

冗談を考えて一人で笑う。


扉が叩かれる、出るとツキヨさんが居た。

「お願いがあるの」

口径が小さい女性用の拳銃を向ける。

「おもちゃ?」つい口に出てしまう


「いいえ、ついてきて欲しいの」

ひどく落ち着いた声で命令をする。

「玄関に鍵をかけていい?」

「だめ」

女神の力が使える予兆は無い。今はただの子供だ。

玄関は諦めてドアから出ると

大きな体の少年が居る


「弟よ、騒がないで彼は興奮しやすい」

ツキヨに弟さんが居るのか、でも身長がかなり高い

180cmは越えてそう、弟に腕を捕まれて連れ出された。


痛くは無いが逃げられそうにない。

大声を出せば良さそうだが目的が判らない。

様子を見る事にした。


しばらく歩くと街の中を通る川に出た。

川には小舟が浮いている、これで連れて行くつもりだろう

「目的は教えてくれないの?」

ヒサギに聞いてみたが、黙ったままだ

弟を見ると、幼い顔立ちで

命令だけを聞いている様子に見えた


「誰かに命令されているのね?」

私を狙うとしたら、ガヨクしか居ない

彼女達は手下なのだろう。

「コザル、この娘の頭に袋をかぶせて」

ツキヨが弟に命令をした

私は目隠しされる、息苦しい、変な臭いもする。


視界が塞がれると、力があふれた。

私はまた体から離れて、私の状態を観察できる。

小舟に乗せられた私は川を下り、石造りの西洋風の城に到着する

そこで降ろされて建物の中に入る


「ガヨク様、連れてきました」

袋を頭から取られると同時に、私は私に戻る


地下室の殺風景な部屋に、椅子が置かれている

椅子に座った私は、間近でガヨクを観察できた。

細く切れ長の目は優しそうに見えるが、口元は

嘲笑するように歪んでいる。


「ずいぶん大人しいな?力が使えないのか?」

私はその質問には答えずに

「私を殺しても何も変わらないと思います」

自分でも驚くほど、落ち着いている。


「一人でも女神を殺せば、世界は平和になるさ」

女神を殺せる力があるなら、すぐにでも実行しそう

「だが今は殺さない、今は手駒が欲しい」


ガヨクは黒い腕輪を取り出すと、私の左腕にはめる

「従属の腕輪だ、この宝具で私の命令を聞け」

腕輪の力なのだろうか、私はまた自分を見下ろしている

ガヨクは私の手を取ると、外に出る。


私に、なにか命じた。

今さっき乗ってきた小舟が川の水ごと吹き飛ぶ。

意識のない私の器から、力を利用できるらしい


「速く女神様に報告しないと」急いで大樹に向かう。

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