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秘密の月の箱 〜secret moon box〜  作者: 与知田 菜々香
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10歳の少女美月!と宙希! 好きから恋にそして恋人に しかし 月に行く気持ちが… 整理がつかない恋心 


 第5章 美月と宙希♡ふたりのゆくえ


   宙希の日常と美月の日常


 七夕のあの日から5ヶ月位い経ちました。

季節はもう冬です。クリスマスです!

宙希と美月の関係は、恋人繋ぎまでで 続いています。

宙希は 自宅から大学まで電車で通っています。

美月も 大学の寮から大学まで電車で通っています。

宙希は 美月が乗る駅で途中下車します。

改札で待ち合わせて 一緒に電車に乗り大学に行きます。

帰りは一緒に電車に乗り 美月が先に降ります。

電車の中で「また明日」と 宙希が手を振り

「うん!また明日」と つぶやきながら美月が手を振り

返し別れます。

目指す目標がお互いに違うので時々 別行動することも

あります。でも お昼は2人ともお弁当!

宙希は、いつもおにぎり。

まんまる! 三角! 俵型! 時々星型!

その日によって おばあちゃん お母さん お姉さん 

お兄さんが作ってくれます。

美月は、詰め放題弁当!

朝、食堂に ご飯!主食!副食!副菜!フルーツ!が

準備されています。

そこから1品ずつ自分のお弁当につめます。

2人は、お互いに2人分を持って学校に行きます。

宙希は、おにぎりだけ。

美月は、おかずだけ準備します。

だから、お昼は一緒に同じ物を食べます。

周りからは 仲のいいカップルに見えます。

キスもまだしてないのに。

 休日は、時々宙希の家に勉強がてら遊びに行きました。

宙希の家は、内科と産婦人科のクリニックをしています。

おじいちゃんは産婦人科の先生!

おばあちゃんは助産師さん! お父さんは内科の先生!

お母さんは看護師さん! お姉さんは産婦人科の先生!

お兄さんは看護師さん!と医療関係家族でした。

お父さんは、クリニックで内科担当。時々いろいろ!

お姉さんは、クリニックで産婦人科の先生をしています。

祖父は、お姉さんが大学病院で勤務する日 お姉さんの

代行してクリニックで働いています。

お兄さんは、近くの大学病院に勤務しています。

祖母は、現役の助産師をしてクリニックで働いています。

お母さんは家の事をしています。

この環境の中で宙希は、血を見るのが苦手で昔から泣いて

逃げてばかりいました。

そんな宙希は、みんなに可愛がられていました。

宙希の家には、星空が見える屋根裏部屋があります。

その部屋は、宙希の『大学合格』祝いにお父さんが作って

くれました。

宙希のプライベートルームで とても素敵なお部屋です。

宙希とギリシャ神話がコラボしているみたいな!



   クリスマスイブの出来事


 大学は冬休み。美月の暮らしている寮も冬休み。

寮に残っている人は少なく ましてクリスマスイブはお出

かけを皆んなしています。でも 門限はきちんとあります。

寮でご飯を食べる人にはちゃんと夕食が準備されています。

美月も外泊することにしました。宙希の家です。

外泊先は 親戚のお叔父さんの家と書きました。

親戚なんかいないはずなのに。

 宙希の家では、17時にクリニックが閉まります。

17時半から毎年恒例のキャンドルサービスが始まります。

クリニックに参加者が集まり ナイチンゲールが持つ様な

少し小さめのキャンドルを手にして 賛美歌を歌います。

その後、白い髭のサンタクロースが小さなプレゼントを

みんな一人一人に 配ってくれます。

美月には 初めて見る光景でした。

宙希は ニコニコと穏やかな表情をして ろうそくの炎を

見つめています。

ロマンチックな宙希の一面を 美月は見ました。

キャンドルサービスが終わりました。

片付けをみんなでした後、宙希の家で夕食です。

美月は ご馳走になりました。お兄さんは 夜勤で参加

できませんでした。が、家族が集まり楽しく わいわいと

クリスマスパーティーが始まりました。


「驚いたでしょう」と お母さんが

「はい!はじめてです」と 美月

「美月さん! 宙希といて楽しい?」と お姉さんが

「ギリシャ神話をたくさん聞かせてくれます」と 美月

「宙希は 祖父が大好き!いつも抱っこしてもらってた」

と お姉さんは言いました。

「歳が離れた子だったからね」と お母さんは、

ほっとした表情で美月を見ながら言いました。

「ギリシャ神話は 宙希が寝る時おねだりして 毎日ね!

お母さん!物語 読んでもらっていたよね」と 

お姉さんと話しをしていると そこに

「何を話し しているの?」と 宙希

「宙希が 彼女を連れてくるって!どんな子かなーと!

思って」と お姉さんは 宙希の額をポンポンとして

ふふっと笑いました。

「まだ 彼女じゃないよ」と 宙希は 答えました。

「私が作った まんまるのおにぎりの味はどう!美味し

かった?」と お姉さんは 

美月の顔を見ながら聞きました。

「丸いおにぎりは いつも中身に何が入っているか楽し

みです それにお月様みたいだから大好きです」と 

美月は 嬉しそうに話しました。

「宙希の好きな お嬢さんは君か」と 宙希の祖父が

美月のそばに来ました。

「宙希のギリシャ神話はどうだ!」と 俺の自慢の孫!

美月には そう聞こえました。

 賑やかで 家族で過ごすクリスマスパーティー。

22時頃にはお開きとなり、宙希のプライベートルームで

星空を見ることにしました。月もね。

美月の眠るところは、客室に布団が敷いてありました。



   恋人未満から恋人以下に


 22時半 宙希の部屋で星を見ている2人り。

会話をすることなくテーブルを挟み 向かい合い座って

います。

美月は テーブルにうたた寝をしてしまいました。

宙希は 毛布をそっとかけました。

無防備な美月に宙希は 掛けた毛布の上から美月を抱き

しめました。1分、2分、と静かな時が流れました。

「どうしたの!」と 美月は、目を開けました。

「こうしていたい!」と 宙希は 美月の耳元で

「いいよ」と 美月はささやき また目を閉じました。

そのまま時は流れ お互いの温もりを感じました。

「美月 プレゼントがある」と 宙希は

美月の左手の小指に 丸い形をしたムーンストーンの

指輪をはめました。

「私も あるんだ」と 手作りの月の箱を出して

「アプロディーテーをイメージしてみた」と 

美月が言うと 宙希は苦笑いしなが

「ありがとう」と。

「宙希!いつも私に 何か言いかけるけど」と 

美月は、宙希の顔を見て

「私が 振り向くと黙っちゃうから」と 

美月は 箱のふたを開けながら

「ここに手紙入れて!」と 言ってにこりとしました。

宙希も にこりとして美月のおでこにキスをしました。

美月がまぶたを閉じると はじめてのキス!

2人りは 身体が熱くなるのを感じました。

その瞬間から 友達以上 恋人以下になりました。

美月は 宙希の顔を 瞳を見つめました。

「そんなことしたら 宙希に恋しちゃうよ 月に行け

なくなる」と 美月は 涙目になりなが言いました。

「月に行くって 何の話!」と 宙希は

美月の顔を見つめ心の中で

「ずっと一緒にいることが出来ない!」と 

つぶやきました。

宙希の感情は 抑えきれず美月を床に押し倒してしま

いました。

美月は 涙が流れるのを感じました。

「泣いちゃった」と 美月の唇が動くと

「もう 何も言うな!」と 宙希は 

美月に2回目のキスをしました。

美月の次の言葉が怖かったから。

宙希の右手は美月の左手 宙希がはめた指輪のある手を

恋人繋で、美月の右手は宙希の左腕で軽く抑えられ 動け

なくました。されるがまま 抵抗することなく目を閉じて

 キスされたまま再び目頭から涙が流れ落ちました。

2人りとも 抑えられていた感情がしだいに込み上げて…

クリスマスイブからクリスマスに 日付が変わりました。



   止まらない恋


 美月と宙希はいつもと変わらず一緒でした。

デートをしながら楽しい時間を仲良く過ごしました。

別れるなんて考えていることが不思議なくらい。

過去のように思える日々が続きました。

2人りは 大学2年生になりました。

5月23日 宙希の誕生日が土曜日でした。

美月の誕生日も一緒にお祝いしましょうって。

2人りは 20歳になります。

大人のバースデーパーティー。

宙希の家で、宙希の家族が2人りのお祝いをしてくれ

ました。シャンパンで乾杯です。

アルコールで気分のいい時間が過ぎました。

その後、2人だけのニ次会です。

コーラでウイスキー割り、少し飲みすぎた2人でした。

口当たりがいいから。美月!20歳まで後16日あります。

床に寝転び 寝ながら星空を見てました。

半月の月が 何かを話しかけてくるような 不思議な

世界観 雰囲気で 2人りの姿を照らしています。

向き合い 見つめ合いながら 何も言わずお互いの顔を

見て 胸が高鳴りなり ドキドキし求め合うように…

美月の右手と宙希の左手は恋人繋ぎ

宙希の右手は美月の左耳に

左耳から左肩そして左腕にゆっくり動き

美月の右耳近くで「ふうっ」と 息をふき宙希は

「好き 愛している!」と。

美月は息を止め ゆっくりうなずきました。

繋がれた恋人つなぎ、

美月は強く握り返し 宙希の顔 そして瞳を見ています。

半月の月が 美月に「大丈夫!」って 

言ってるように輝きました。美月が

「宙希!」っと

美月の身体は熱くなりそして アルコールで開放感と

宙希への思いと 自分の正直な思いが重なりました。

「美月!今日はいいよね」と 宙希の言葉に

「私!こわいょ宙希!」と 美月。

「何が」と 宙希。

「どんどん好きになる 離れられなくなる」と 美月。

「どうして 離れるなんて考えるの!」と 宙希。

「忘れていた私 まだ月に行きたいと思う気持ち!」と 

美月は、忘れかけていた 月へ行きたいという気持ちを

思い出してしまいました。

「怖くないよ まだ迎えは来ないからさ!」と 宙希は

美月に声をかけ キスをしました。それから耳元を…

受け入れたかのように抵抗しない美月。

目を閉じ 美月は下唇を時々噛み 息を止め…

涙が流れた時、ふとっ 抵抗しました。

宙希の顔を見つめながら

「もう! だめだょ!」と 美月は 宙希の頬を流れる

涙を拭いながら言いました。

「この気持ちは もう引き返せない」と 宙希は言い、

宙希の大粒の涙が 美月の胸元に落ちました。

「もう戻れない! 忘れられない!」と 

美月は言い 宙希を抱き寄せ 美月が宙希の上になり

「好きだよ!愛してるよ!宙希のこと!」と 美月は

宙希の頬の涙をさすりながら言いました。

今度は、美月が宙希に 静かにキスをしました。

宙希の顔に 美月の涙が落ちました。

宙希は、きつく抱きしめました。

「分かったよ美月 分かったからさ!」と

「泣かないで!」と 宙希はそう言った後 ぼーっと

美月の顔を見つめていました。

宙希の顔を照らす半月の光りは 2人の恋心を応援して

いるように見えました。



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