月から始まる恋の物語 出会い別れ再会 男女5人 あなたならどの道を選びますか?!
お腹の子は誰の子
金曜日の昼下がり、ソファーに足を伸ばしてお昼寝
タイム!
大きくなったお腹!
時々ポンポンとお腹をける足!
優しくさすりながら物語を読んでいる。
7ヶ月になったかな!
気持ちいいなー?
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昔々、今から200年位前韓国に笑顔の素敵な少年がい
ました。
その少年の名前は、ジェウォン!
5人兄弟の末っ子でした。
武道にはあまり興味が無く、書を読むのが好きで物静か
な子!
16才頃、自分の知らない世界を知りたいという気持ちが
夢に変わり旅をしたいと思うようになりました。
ジェウォンは、旅に出ると決意しコツコツとお金をため
ました。
18歳になった次の日、旅に出発しました。
ジェウォンは、両班の息子!
1人ぐらい自由に生きてもいいと両親は思っていました。
2年半ぐらい旅を続けていて、そろそろお金も使い尽く
してしまいました。
そんなある日、竹やぶの中に迷い込んでしまいました。
竹やぶの中で、二日か三日歩き回り 三日目の夜を迎え
ました。
「あぁ、3回目の夜が来たから もう三日もここにいる」
その日の夜の月は、綺麗な満月で 明るくジェウォンを
照らしていました。
家のことや家族のことを思いながらジェウォンは、
そのまま眠ってしまいました。
月から会いに来ました
まんまるの満月から、一人の巫女が地上へ風に乗り
舞い降りてきました。
ジェウォンにそっと近づき意識が戻るまで側にいました。
一日近く眠り続け、真夜中そう満月が 少しづつ欠け
始めた頃、目を覚ましました。
巫女は、目を覚ましたことに喜びました。
「目が覚めたのですね!よかった」と
巫女は、言いました。
「ここは、どこ?」
ジェウォンは、巫女に尋ねました。
「ここは、竹やぶから抜けた山の中の小さな小屋です」
と巫女は、言いました。
「君が僕を 助けてくれたのですか?」
「はい」
「僕の名は、ジェウォン。助けてくれてありがとう。
何か お礼をしなければ」
「私には、名前がまだないのです。
私に名前をつけて欲しいです。」と
巫女は、お願いしました。
「名前のない君は、どこから 来たのですか?」と
ジェウォンが聞きました。
「私は、あの光り輝くまんまるの月から風に乗り舞い
降りて来ました あの満月の日に、あなたを見つけま
した」と、
「あの綺麗な月から来たのですね。」と、
ジェウォンは 思い出しました。
「この国の言葉で月のことを『ウォル』と言います。
ウォルと言う名は、いかがですか」
「はい!『ウォル』良い名ですね」と巫女は、
にこりとしました。
「私は、月に帰らなければなりません。また、新月の
日に風に乗り舞い降りてきます それまで旅を続けて
ください」と
言って名前をもらったウォルは、風に乗って姿が見え
なくなりました。
新月の日に地上に舞い降りて、
満月の日に月へ帰る 月の女神様から許されるのです。
本当に、新月の日にウォルが会いに来るか?
不思議に思いながらまた旅を始めました。
新月の日が来ました。
ジェウォンは、ウォルが来るのを待っていましたが
いつの間にか眠ってしまいました。
新月は、満月と違って見えないのです。
ウォルは、風に乗り 舞い降りて来ました。
満月の日まで一緒に過ごしました。
そして、満月の夜に風に乗り 月に帰りました。
ウォルが月に帰っている時は、旅を続けウォルが側
に居る時は一緒に過ごしました。