クモの体毛は要注意
10/1からDMMでモブから始まる探索英雄譚が放送開始されたようです。
なぜかまた独占放送のようですが、先日ランキング2位も記録したようなので視聴可能な方は是非!
HJ文庫モブから12 HJノベルス 非モテサラリーマン2も絶賛発売中なので是非!
「ティターニア、ベルリアも頼んでいいか?」
「もちろんです。『キュアリアル』」
あいりさんは大丈夫そうなので、今度はベルリアだ。
即効性の効果は薄いのでしばらく待つしかない。
「さすがは20階層のモンスターだ。気が付いた時には身体が動かなくなっていた。まさか体毛に即効性の麻痺効果があるとは」
「まさか体毛に麻痺効果があるとは思わないですよ」
「いや、完全に慢心があった。躱せると思っていたが、甘かった」
「そんなことは……」
「現に海斗は避けれたわけだからな。これが一人だったら死んでいた。情けない。私もまだまだ修行が足りんな」
俺が避けれたのは、見切るような高等技術を使えるわけもなく回避を最優先に必死に避けただけだ。
ただ、この階層迄来ると、その判断が生死を分けるということもある。
自分の能力の見極めも重要になってくるのも間違いはない。
「あの体毛、タイミングはわかっていたのに全く見えなかった。おそらく、考えていたよりも広範囲に放たれたんだと思う」
「厄介ですね」
ベルリアとあいりさんが同時に動けなくなったことからも広範囲攻撃だったことが見てとれる。
「くっ……あの、よう、な、むし、に」
どうやらベルリアも少し回復してきたようだ。
「本当に頼りにならない駄剣だな。まさか士爵ともあろうものが、虫ごときにそのざまか」
ルシェ、偉そうに言ってるけど、お前は虫にビビって後ろに逃げてたんじゃないのか?
ベルリアは一応頑張ろうとはしてたと思う。
「いっしょう、の、ふかく。ひめ、もうし、わけ、ありません」
ベルリアのこのセリフを聞くのは何度目だろう。
おそらく二桁は聞いた気がする。
「今度ばかりは、私もベルリアの事は言えない。それに今回は単体だったからよかったが、これが複数現れる事を考えると気を引き締めたとしても手強いことには変わりない」
ジャングルの王者ターさんのDVDにも複数の虫が現れるシーンは描かれていた。
ということは、今後そういうシーンもあると考えた方がいいな。
その場合、ルシールを喚んでもらいスナッチにも頑張ってもらうしかない。
とりあえず、ベルリアが動けるようになるまで休憩だ。
「海斗、20階層ってあとどのくらいだと思う?」
「どうかな~正直進みは遅いと思うんだけど半分くらい?」
今もこうして時間を食っているし、想定外のアクシデントも起こりがちだし進みは遅い。
ただ、ここで無理をして距離を稼ぐべきではないと思う。
まだ、この階層に順応しきれているとは言い難い。
急にレベルが上がって楽になるわけじゃないので、慣れるしかない。






