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ジャングルセクト

HJ文庫モブから始まる探索英雄譚12が絶賛発売中です。

HJノベルス非モテサラリーマンは来週9/19発売です。

週末のお供に是非!

「あいりさん!」

「まかせろ」


20階層もおそらくは中ほど迄マッピングが進んでいる。

フィールドが変わり映えすることはなく、草木が生い茂る。

視界は悪く、脚は取られるが、モンスターはお構いなしに襲って来る。

そして、このエリアの最大の問題点。

それは、昆虫型のモンスターが混じるようになってしまった事だ。

アリ型だけではない。

巨大なムカデを思わせる、モンスター。

そして今戦っているのは巨大な蜘蛛。

すでに何度か戦っているが、1種類だけじゃない。

馴染みのある普通のクモとは違い、糸を出す気配はないけどそれよりもタチが悪い。

その黒っぽい独特の体色をした身体から、体毛を放ってくる。

おs

おそらくは、毒かなにかあるんじゃないかと思うけどとにかく避け難い。

ただでさえ視界が限定されているところに、黒っぽい細い毛が放たれる。

俺には難易度が高すぎる。

実際何度か避け損ねている。

幸いにもカーボンナノチューブのスーツに守られてはいるけど、いつ肌が露出している部分にあたってしまうか気が気ではない。


「ベルリア!」

「おまかせください」


そして、今戦っているのは前衛の3人。

辛うじてミクとヒカリンがサポートしてくれてはいるけど、反応は鈍い。

そしてシルたち3人は全く戦力足りえない。


「ううううっ」

「キモッ、キモイんだよ! 海斗、海斗~~!」

「マスター無理です」


正直この階層で、彼女たちが戦えないのは痛い。

痛すぎる。

痛すぎるけど嘆いても仕方がないので、邪魔だけはされないよう後方に控えてもらい、俺たちはいつも以上に前に出て対応している。

糸で立体機動するようなことはないけど足が8本あるだけあって動きは速い。

俺はもちろんあいりさんでも追い切れてはいない。

唯一ベルリアがクモへと迫る。


『グラビティストライク』


ベルリアが放った一撃はクモの足を捉え跳ね飛ばし、その場へとクモを貼り付ける。

ベルリアのスキルは威力が増すだけでなく、副次効果として敵をその場へと貼り付け動きを鈍らせる。


「よくやった、ベルリア」

「この程度、造作もありません」

「2人共、おしゃべりしている暇はない。しっかりとどめをさすんだ」

「はい」


動きの鈍ったクモへと迫り、バルザードを振るう。

あいりさんも続くが、クモが最後のあがきを見せる。


「ヤバイ! 避けろ~!」


頭を手で覆い、地面へと伏せる。

クモが全身の体毛を逆立てたのが見えた。

瞬間、最大級のシグナルが鳴り必死に地面へと伏せた。

音はない。

ダメージもない。

だけど、あれは全身の毛を放つ前触れに見えた。



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