12巻発売直前SS
現在作者はコロナ罹患中の為、投稿用になんとか書き上げた内容はご容赦を。
9/1HJ文庫 モブから12
9/19HJノベルス 非モテサラリーマン2 発売です。
予約受付中です。よろしくお願いします。
ここで力尽きた為、非モテサラリーマンは今週はお休みです。
「おい隼人、また新刊出るらしいな」
「そうらしいな」
「11巻読んだけど隼人、ほぼ準主役だったな」
「そんな真顔で言われたら照れるって。準主役は言い過ぎだって。最後ちょっと頑るだけだし」
「謙遜か? 似合わないって」
「そうか? じゃあ言う。今回は海斗を超えたな。俺のファン爆増間違いなしだ」
「なんか、前もそんな事言ってなかったか?」
「真司、昔のことなんか気にするな。大事なのは今、そして未来だぞ!」
「おお、なんかカッコいいな」
「そうだろ? 俺の時代が来る〜!」
「いいよなぁ。隼人は最近出番があって。俺なんか出番らしい出番がなくなってる気がする」
「それは、そうだ。だってこれはモブから始まる探索英雄譚だぞ? 彼女持ちにスポットが当たるはずないだろ?」
「それ? そんな理由で出番がないのか? だって俺もモブから始まってるんだけど」
ふ〜〜っ。真司には困ってしまう。
彼女持ちの出番が増えて誰が喜ぶと思ってるんだ?
モブからの読者の望みはそこじゃない。
俺みたいな彼女なしの成り上がり英雄譚を期待しているんだ。
彼女が出来るまでが真司にとってのピーク。
俺だって迷った。
このままシングルで英雄を目指すのか、それとも彼女を作るべきなのか?
真司にように出番を失っても彼女を作るべきなのか?
正直悩んだ。
死ぬほど悩んだけど秒で答えは出た。
俺は彼女が欲しいいいいい〜!
13巻以降出番が無くなってもいい!
「真司、そう悲観するもんじゃないぞ。思い出したけどbookwalkerのSSは今度も俺たちが主役らしいぞ」
「マジか!」
「まあ、主役は俺で隼人は準主役かな」
「そうなのか? 隼人が主役⁉︎」
「ああ、その名も、もっとモブ達の探索英雄譚だ」
「もっとモブ達……。俺たちってそんなに存在感ないのか」
「題名なんか気にするな。この調子でSSの主役を張りつつけていれば、きっとコミカライズの話も来るって」
「マジか!」
「俺には見える! いずれ俺たちの英雄譚が刻み込まれるその時が!」
「おおおっ!」
そう、これでSSの主役は2回目。
2度ある事は3度ある。
もうレギュラー確定と言って間違いない。
待ちくたびれたけど時代はついに俺に追いついてきた。
「しんちゃん〜〜。帰りにケーキ行かない?」
「もちろん行く〜。じゃあ、また明日な」
真司は悠美ちゃんと嬉しそうに去って行ってしまった。
あれだけ出番を気にしていたのに自ら去ってしまうとは、やはり真司の出番が増えることは今後もなさそうだ。
ケーキか。
彼女とケーキ。
うらやましい……。






