天が味方している?
一部ショッピングサイトでモブから12の予約が始まっています。
つまりモブから12が発売されます。
まだ先ですが出るのは間違いないので是非!
昨日は、みんな静かにしてたから結構勉強が捗った。
確実に俺の脳には単語が刻まれている。
だからこそわかる。
今のままでは間に合わないかもしれない。
昨日でダンジョン明けの2時間弱。
平日は放課後のダンジョン明けの1時間程度。
確実に知識は増え、解ける問題も増えている。
だけど、瞬間記憶ほどあっという間に覚えるには至っていない。
今までの倍の効率をあげたとしても、今のままだと王華学院には届かないかもしれない。
受験科目の3教科と定期考査の9科目の両方をこなすには限界がある。
定期考査を捨ててかかるという荒技もあるが、内申点なんていうものもある。
最悪の場合、赤点、留年なんてシナリオもなくは無い。
「は〜〜っ」
悩みは尽きない。
正直、お金はある。
シルバーランクとなり20階層に至り、週末探索者とはいえ、普通のサラリーマンよりずっと稼げている。
大学の入学金だけでなく4年間の学費も既に用意出来ている。
聞くところによると大学生になれば、今よりももっと自由な時間が増えるらしい。
そうなれば今より稼ぎはアップするし、当面お金の心配はなくなる。
勉強する時間を作るには……。
スライムの魔核の購入。
1個1000円程度。
たかだか1000円といえども、バンバン消費するうちのサーバント達にかかれば少なくない出費だろう。
受験が終わるまでの時限的措置と考えれば、その出費もやむを得ないかもしれない。
ただ、今まで散々自分で採ってきたスライムの魔核を納入金額の倍の金額で購入することにどうしても抵抗を覚える。
「海斗〜どうかしたのか? なんか難しい顔しちゃって」
「隼人か」
「俺じゃダメだった?」
「いや、そんなことはないけど。思ったより勉強が捗らなくてな〜」
「そうか〜? 俺は海斗に教えてもらったダンジョンスタディを実践してるし、もう王華学院も射程に捉えた。俺の『必中投撃』は外さないぜ」
「それはよかったな」
「それより知ってるか? 王華学院にも探索者加点あるみたいだぞ」
「探索者加点?」
「王華に限ったことじゃないけど、調べたら私大に結構あるんだって探索者加点」
「詳しく頼む」
「探索者の優遇制度だよ。って言っても探索者の受験生ってそう多いわけじゃないからあまり知られてないマイナーな制度だけどな」
「そんなものがあるのか」
「ああ、うちのグループのネットワーク情報だ。王華はアイアンで20点らしい」
「20点⁉︎ そんなにか⁉︎」
「いや、これは俺の場合。海斗はシルバーだろ? シルバーは確か30点じゃなかったかな」
「マジな話?」
「大真面目だって、こんなんで嘘つかないから」
「マジか」