ご褒美
HJノベルスより非モテサラリーマン40歳の誕生日に突然大魔導士に覚醒する 1 #花岡修太朗40歳独身彼女なしが世界トレンド1位
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GWのお供に是非!
これは、あれか。
うん、あれだな。
「ご主人様、お腹が空きました」
「シル、それはわかってるんだけど、今は他にな」
「???」
シルは全くこの熱い視線に気が付いていないのか?
そうだとしたらある意味鈍感系ヒロインというやつなのか。
「ほら、みんなシルに、なっ」
「あ~~みなさんもお腹が空いたのですか?」
「いや、そうじゃなくて」
「??? それではなんでしょうか。お金は持っていませんが」
「いや、そうじゃないから。みんなシルに褒めてもらいたいんだと思う」
「私にですか?」
「そう、みんなさっき頑張ってただろ。だからシルからも」
「そうなのですか? それではルシールから。ルシールよく頑張ってくれました。虫を倒したその姿に感動しました」
「……このルシールそのように言っていただけると。感激です」
「あいり様も、前に立ちアリを退けてくれたその姿は、とても凛々しかったです」
「~~~~~~感動した。これは現実なのか? 私は凛々しい。凛々しい。凛々しい……」
「ヒカリ様も、魔法でアリを留めてくれて助かりました。ありがとうございます」
「そんな、おれいなんて.あたり前の事をしただけなのです」
「あたり前のことが出来るって素敵だと思います」
「~~~ステキ。ステキなのです。わたしはステキ。シル様にステキ」
「恥ずかしい事に私は虫が苦手です。ミク様が代わりに戦ってくれて本当に感謝しています」
「そんな……。私はシル様のお力に」
「はい。本当にありがとうございます」
ミクもシルに感謝され感無量といった表情だ。
それにしても、シルは素直というかストレートに感謝を口に出来るんだな。
みんな、その言葉をもらいたくて頑張ってたと思うけど、思った以上にストレートな感謝の言葉に感動を覚えているように見える。
あ~もう一人心待ちにしている奴がいる。
「シル、もう一人」
「??? もう一人ですか?」
「そう、もう一人いるから」
「……あっ、ベルリア。あなたのその剣には、いつも助けられていますよ」
「はっ、このベルリア、姫の為ならどんな労もいとわない所存です」
「その気持ちはありがたいのですが、無理のし過ぎはだめですよ」
「ありがたきねぎらいのお言葉。このベルリアしかと肝に銘じます」
シルのやつ完全にベルリアの事忘れてたな。
たとえそうであっても、今の言葉でベルリアは天にも昇りそうな顔だし問題なさそうだ。
とにかく、シルの言葉で今回の戦いは報われたな。
「ご主人様、いつもありがとうございます。シルはご主人様のサーバントで本当に良かったです」
「こちらこそだ。シルが俺のサーバントで本当に良かったよ」