引き算
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ベルリアの勘違いに突っ込もうかとも思ったけど、誰も突っ込むメンバーはいなかった。
武士の情け とは少し違うけどベルリアのポジティブさはある種好ましい。
ただ、主人として一応言っておいた方がいいだろう。
「ベルリア、氷じゃないんだ。あの小さいモンスターの魔法で意識を失ったんだ」
「なっ……あんなやつらに!」
「まあ、次戦うことがあったら要注意だからな」
「はっ、このベルリア同じ相手に2度不覚を取ることはありません.次こそは!」
「うん、まあ、頑張ろう」
「では、氷は……」
いつもだけど、意識を失う攻撃というのは本当に厄介だ。
主にはベルリアだけど、被験者は意識を失った前後の記憶がないので気をつけると言っても正直対応し難い。
今回もヒカリンが対応したように他のメンバーでカバーしていく以外にないのかもしれない。
それより今は魔核だ。
「頑張ってくれたからな。今回は三個だぞ」
「ちょっと待て!」
「どうかしたのか?」
「ふざけてんのか? 三個? あれだけやってやったのに三個? そういうつもりか? じゃあいい。さっきの魔核くれよ」
「さっきのって今ドロップしたのって事か?」
「そう。数を寄越さないつもりなら、質で我慢してやる。さあ!」
うん、魔核三個じゃ厳しいかもとは思いつつ提案してみたけど、ルシェが賢くなってる。
この前までゴリ推し一辺倒だったのに。
「わかった。俺が悪かった。これでどうだ?」
そう言って俺はスライムの魔核を5個取り出した。
「んっ⁉︎ 五個か。うん、いや、まだだ。五個とは安く見られたものだな」
「しょうがないな、これが最後だぞ」
そう言って俺はスライムの魔核をもう一個取り出す。
「六個か! そうか6個だな。しょうがない、今回はこれで我慢してやる。あまりわたしを甘く見積もるなよ!」
今回はスライムの魔核六個で満足してくれたらしい。
シルとティターニアニアにも魔核を渡すと3人とも嬉しそうに食事をとっている。
今回の戦いでルシェ達に消費した魔核が十八個。
諸々考えるとほぼ二十個。
拾った魔核は十個。
もちろん20階層の魔核とスライムの魔核では価格が全く違うので収支は大幅にプラスだけど、数の上ではマイナス。
20階層ということを考えればおかしな事ではないが、このままではマズイ。
一回の戦闘でこのペースならこのまま進めば確実にどこかのタイミングでスライムの魔核が尽きる。
20階層の魔核を混ぜるという選択肢もあるが、それをしてしまうと収支自体がマイナスになる可能性もある。
これでも一応受験生だ。
平日はスライム狩りと勉強で目一杯時間を使っているし、これはかなりの問題だ。