表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
945/980

あいりさんのしっぽ

HJ文庫モブから始まる探索英雄譚10が絶賛発売中です。

まだの方は是非!

この状況どうすればいい?

とりあえずベルリアを『鉄壁の乙女』で保護はしたけど、すぐに起きる様子はないし放置すれば的にされるのは目に見えている。


「海斗さんベルリアくんはわたしが守るのです」

「大丈夫?」

「まかせてください。『アイスサークル』」

「ヒカリン⁉」


ヒカリンは何を思ったのかベルリアを氷漬けにしてしまった。


「大丈夫なのです。ベルリアくんは前にも氷漬けになっていた事があるので。この氷なら少しくらい攻撃されても守れるのです」


確かに分厚い氷の棺であれば少しくらいの魔法であればノーダメージでいけるかもしれないけど、それにしてもだ。

哀れベルリア。

もう凍ってしまっているので、この戦闘中に解凍すべきではないだろう。

ヒカリンに突っ込みたいところはある。

あるが今は目先の敵をどうにかする方が先だ。


「まかせろ。ベルリアの分は私が役目を果たそう」


あいりさんが鉄球を放ち斬り込んでいく。

俺も気持ちを切り替え、シルを抱っこしつつあいりさんを追う。


「いやああああ~『斬鉄撃』」


あいりさんの一撃がモンスターを捉える。

前衛ひとりには数が多すぎる。

モンスターとの距離が詰まったことで、魔法による攻撃が激しさを増す。


「あいりさん、入って下さい」


いくらあいりさんでも的にされ集中砲火を喰らえば避けきれるものではない。

あいりさんに引いてもらい、光のサークル内に戻ってもらいながら次のターゲットへと進んで行く。

ちょっとおかしな戦い方だとは思うけど、理にはかなっている。


「しょうがないな~わたしも手伝ってやるよ。さっさと溶けて消えろ『侵食の息吹』」


ルシェがモンスターを溶かしてしまう。

やはり、このフィールドでは『侵食の息吹』が有効だ。


「ルシェ様、ありがとうございます」

「ふん、礼なんか必要ない。さっさと終わらせるぞ。あいりもこんなちんけな魔法しか使えない奴らに手こずってんじゃないぞ」

「はい、もちろんです」


ここにきてむらっ気のあるルシェがやる気を出してくれているのは助かる。

ただ、なんとなくあいりさんがベルリアと重なって見えてしまうのは俺の目がおかしいんだろうか。


「ルシェ様見ていてください。あれは私がしとめます」


あいりさんが光のサークルから飛び出しジグザグに走りながら、間合いに入った瞬間加速して薙刀でモンスターを突いた。

流石はあいりさん。

あまりあいりさんが突きを使っている場面を見た記憶はないけど、木々に覆われたここでは大振りよりも突きが効果的だと判断したのだろう。


「ルシェ様、やりました。見ていただけましたか?」


あいりさんに、激しく振られるしっぽが生えているように見えるのはやはり俺の目がおかしいんだろうか。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
  ▼▼▼ 文庫版 画像をクリックすると紹介ページにアクセスできます ▼▼▼  
表紙絵
     ▼▼▼クリックするとアニメ公式ページにアクセスできます ▼▼▼  
表紙絵
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ