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ジャングルは判断を鈍らせる

HJ文庫モブから始まる探索英雄譚10は11/1発売です。

来週の金曜日発売です!

地域によっては再来週以降に並ぶので新刊コーナーで是非!!

やっぱり、この20階層は一筋縄ではいかない。

『ダークキュア』のおかげで痒みも治ったけど、なんとなく身体が重い。

おそらく血を吸われすぎたせいだろう。

たかだかヒル1匹。

されど巨大ヒルを侮るなかれ。

それにしてもいつの間に吸い付かれたんだ?

全く気づかなかった。


「それじゃあ、先に進みましょうか」

「そうだな。ちょっと待ってくれ」


そういうとあいりさんがマジックポーチから虫除けスプレーを取り出して全身隈なく振り掛ける。


「私も重ねとく」

「わたしもなのです」


ミクとヒカリンも虫除けスプレーを隈なく振り掛けている。

メンバーにとっても、あのヒルは衝撃だったんだろう。

ただ、このままこの場の留まっているとまた吸い付かれる可能性もある。

そうなる前に足早に先へと急ぐ事にする。

注意すべきはモンスターだけじゃない。

まさかとは思うけどヒル以外にもいたりするのか?

20階層のここまでの印象は、かなりターさんのDVDに近しい。

場が悪いので、休憩を取りづらいのも地味にくる。


「あいりさんのお家って裏山があるじゃないですか。こういうのには結構慣れてたりするんですか?」

「ああ、山には慣れてるが、ここは山ではないからな。山のヒルは親指くらいの大きさしかないんだ。このフィールドは家の裏山とは全く別物だ」

「わたしは少し楽しいのです。探検隊みたいじゃないですか? ヒルとか虫は嫌ですけど、こういう所で財宝が見つかったりしそうなのです」


ヒカリンの言ってる事も理解はできるけど、こんな所で財宝を探す気にはなれない。

それにしても生い茂る木々のせいで見通しが悪い。

思った以上にペースが上がらないのでマップが埋まらない。

初日とはいえ、今までの階層よりも距離は伸びてないので、この階層は長丁場になりそうだ。


「ご主人様、焦りは禁物です」

「わかってるよ」

「ご主人様、大丈夫です。私がついているので何も心配はいりません」


顔に出てたか。

ふ〜〜っ。

シルに注意を受け、軽く深呼吸する。

特に、急いでるわけじゃない。

少しずつでも、安全に確実に進む事が肝要だ。

それにしても、やっぱりシルは頼りになるし優しい。


「海斗〜チンタラしてたらお腹が空くんだぞ。こんなとこさっさと進もうぜ」


ルシェ……。


「ルシェ様の言う事にも一理ある」


いや、あいりさんルシェの言葉に理なんかありませんよ。

ルシェは何も考えてないだけです。

騙されちゃダメです。

このジャングルがあいりさんの判断を鈍らせているのかもしれない。

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