20階層は壁
ヤングチャンピオンコミックス モブから始まる探索英雄譚4が7/25に発売です。
ヤンチャンWEBで今だけ全話無料で読めます
よろしくお願いします。
皆さんのおかげでアニメモブからがABEMAで2週連続1位を獲得しました。
ABEMAで7/22(月)20時〜1〜4話を一挙放送です。無料なので見逃した方は是正!
そして、来週か再来週の日曜日から久々の新作を投稿始めたいと思います。
色々考えてみましたが、やっぱりローファンタジーです。
お楽しみに!
「20階層で止まっちまう探索者は多いんだぜ? まあ、そこまで来れりゃあ食うには困んねえから無理して先に進む意味もねえっちゃあねえけどよ。坊主はどっちだ?」
「どっちだってどういう意味ですか?」
「20階層で満足するのか、それとも先を目指すのかって事だ」
「それはもちろん先を目指しますよ.当たり前じゃないですか」
「まあ、坊主は若えからな。それもいいだろうよ。20階層が難所の理由はな、1番にそのフィールドだ」
「フィールドですか?」
もしかしておっさん柄にもなくアドバイスとかくれようとしてるのか?
「そうだ。20階層のフィールドを一言で言えばジャングルだ」
「ジャングルですか」
「おう、20階層すぐのところはそうでもね〜けど先に進むと完全にジャングルだからよ」
「それは、ちょっとだけ聞いたことがあります」
「は〜〜わかってね〜な。ジャングルだぞ? 普通の日本人がジャングルどうにかできると思ってんのか?」
「はぁ」
「言ってもわかんねえか。しょうがねえ、ちょっと待ってろ」
そういうとおっさんはバックヤードへと消えていった。
おっさんが、まともに忠告してくれたのは初めてな気がする。
それだけ20階層は難敵ってことか。
20階層に想いを馳せているとおっさんが戻ってきた。
「特別大サービスだぜ? 俺とお前の付き合いだからな。持ってけドロボー」
そう言うとおっさんが1枚のDVDを渡してきた。
タイトルはジャングルの王者ターさん。
ターさん?
なんか胡散臭いタイトルだな。
それに自分から渡しておいてドロボーってどうなんだ?
渡してきたって事はこれをみろって事だよな。
「そこにジャングルの全てが詰まってるからよ。潜る前に絶対にみとけよ。みたらまたなんか買いに来いや。ガハハハハ」
DVDのタイトルもだけど、おっさんの笑いが胡散臭い。
そう思いながらも怖いもの見たさも手伝って翌日の放課後にしっかりシル達も交えてみてしまった。
ジャングルの王者ターさんを。
「アアアア〜〜〜ブヘッ」
冒頭からぶっ飛ばしている。
主人公のターさんだけど、ジャングルなのに何故か日本人だ。
しかも蔓のロープに捕まり木々を移動しようとしたターさんは手を滑らせて落ちた。
なんだこれ……。
B級いやC級感が半端ない。
「おい海斗、本当にこれが参考になるのか?」
「いや、そうらしいけど」
「海斗、だまされたな」
「いや、まだ始まったばっかりだし、そうとは言い切れない……だろ」
「ご主人様、落ちて足を捻挫したようです」
「あぁ……」
まさか、おっさん。
蔦で飛び移るなと警告したかったわけじゃないだろうな。






