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SS ダンジョンそば

今年もあと2日となりましたが、なんとモブから始まる探索英雄譚がアニメ化企画進行中です!!

企画進行中って決定じゃないの?と思ったりもしますが、おそらく何か起こらない限り海斗やシルがアニメになってみなさんの下へ伺うということだと思います!!

有名作品のように金曜ロードショーで放送されたりはしないと思いますが、じわじわと面白い作品に仕上がってくれる事を信じて、放送まで楽しみに待ちたいと思います。

まだ、詳細不明の為、続報をお待ちいただけるとうれしいです。

「ふ〜っ、今年もこれでダンジョン納めだな」

「マスター、ダンジョン納めというのはなんですか?」


そういえばティターニアと年を越えるのは初めてだった。

ティターニアにダンジョン納めと一緒に年の説明もしておいたけど、説明が悪かったのかいまいち年の概念は理解しづらかったらしい。


「マスター、それはなんですか?」

「カップそばだよ。こうやってお湯を注いで3分待てば出来上がり。みんなの分もあるからな。みんな今年一年がんばってくれたし、年越しそばだよ」

「年越しそばですか?」

「そう、そばを食べる事でこれからの健康と長寿を願って、今年の苦労や厄災を断ち切る意味があるんだ。今年も色々あったからな〜」

「マスター、大丈夫ですか?」

「ああ、大丈夫。ちょっと今年一年を思い返してただけだから。何回も死にそうになったなぁ。あ〜主にルシェが原因かも」


今年一年本当にいろんな事があった。

ダンジョンでモンスターと戦いで危なかった事は何度かあるけど、戦闘時にはアドレナリンが出てるしそんな余裕もないので死を意識する事は少ない。リアルに死を感じたのはやはりルシェだ。『暴食の美姫』は徐々にダメージが入るので考える時間も長くなり恐怖が押し寄せてくる。


「おい、どういう意味だよ。それより早くくれよ」

「はいはい」


サーバント4人にお湯を注いだカップそばを配る。


「まだか?」

「あと1分だ」

「もういいか?」

「あと30秒」」

「もういいだろ」

「ああ、それじゃあ食べようか」


サーバント4人と年末にダンジョンでカップそばを囲む。


「いただきま〜す」

「熱いっ」

「ルシェゆっくり食べろ。誰もとらないから」

「マイロード、このカップそばとはなかなかですね」

「ご主人様、熱いですがおいしいです。このスープがおいしいです」

「そうだろ? この鰹だしがおいしいよな」

「おい海斗、このカップそば、具はないのか?」

「具? 上に緑と白いのが乗ってるだろ? ネギだよネギ」

「これ? 少なすぎだろ。もっと具が欲しい」

「そう言われてもな〜」

「そうだ、魔核くれよ。魔核を混ぜてみる」

「魔核を!?」

「この透明なスープが魔核に合いそうだ。ほら」

「わかったよ」


魔核とカップそば。

とても合うとは思えないけど、とりあえずスライムの魔核を渡す。


「どうだ?」

「スープに魔核のまろやかさが加わってうまさが増したぞ」

「嘘だろ?」


魔核ってだしが取れるのか?


「ご主人様、私にも……」

「マスター」

「マイロード」


残りの3人にも魔核を1個づつ渡す。


「甘さと旨みが増しました」

「はい」

「これは!!」


サーバントたちの様子を見る限り、本当に魔核を入れるとだしが出たらしい。


「よし、食べたぞ。これで海斗の寿命が延びたんだな」

「まあ、そうかもな」

「ふふっ、それじゃあ来年はもっと『暴食の美姫』で吸い取っても大丈夫だな」

「いや、いや、そういう事じゃないから」

「あ〜今から来年が楽しみだぞ。世界中の視聴者にわたしの美貌と活躍を見てもらうんだぞ」

「美貌?」

「なにか文句あるのか?」

「ないない」


美貌って……。

それより、世界中の視聴者ってなんのことだ?

テレビじゃないんだから世界中の人に見られてるって、そんなことあるはずない。

まさか知らないうちに誰かに撮られてて配信とかないよな。

劇場版 黒い彗星の逆襲とか……ないな。


ヤングチャンピオンコミックス モブから始まる探索英雄譚3が絶賛発売中です。

お正月にお供に是非!

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