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838話 解凍

あけましておめでとうございます。

モブからは今年も続きます。

今年は読者の皆様に喜んでもらえるような報告がいっぱい出来るよう頑張ります。

応援よろしくお願いします。

「どうしようか」

「時間をかければ私の『ファイアスターター』でもいけないことはないと思うけど」

「全身だもんな」


俺達の前には氷漬けとなったベルリアがいる。


「海斗さん、急いだ方がいいと思うのです。いくらベルリアくんが悪魔でもこのままは厳しいのでは」

「そうだよな〜」

「お前ら悪魔を舐めてるのか? 悪魔がこの程度でどうにかなる訳ないだろ。ベルリアだって悪魔の端くれ。氷漬けくらい1年や2年どうって事ないぞ。その証拠に消えてないだろ」


たしかにサーバントであるベルリアにもしもの時があれば消えてしまっているはずだ。そう考えると生命に別状はないのかもしれないが、普通に考えて悪魔でもこれは厳しい。氷漬けのベルリアを観察してみても全く動く気配すらない。


「マスター、カードに戻してみてはいかがでしょう」

「ああ、その手があったか。やってみるよティターニア。ベルリア戻れ!」


俺はカードを手に、ベルリアを呼び戻してみたが全く変化はない。


「無理っぽいな」

「やっぱり私がやってみるわ」


そう言ってミクがベルリアの氷を炎で炙りだした。

炎に包まれた部分から徐々に氷が溶け出しているのがわかるが、俺の時とは違い全身の上に氷の厚さも段違いに厚い。

しばらく様子を見ていたが、ミクの炎が消えてしまった。


「ごめん、無理かも」

「結構いい感じに溶けてきてると思うけど」

「MPが厳しいのよ。どう考えても全身溶かすまでは無理ね」


やばいかもしれない。ベルリアを溶かす術が無くなったかも。


「ふふん、わたしの出番だな」

「ルシェ、まさかと思うけど獄炎で炙る気じゃないだろうな」

「他になにかあるのか?」

「いや、ないけど獄炎って対象が燃え尽きるまで消えないだろ」

「ベルリアも悪魔の端くれだ。なんとかするだろ」

「いや、無理だろ」

「海斗、ルシェ様の炎で氷が溶けた瞬間カードに呼び戻すのはどうだ。いけるんじゃないか?」

「ほらみろ。あいりの言うやり方で全部解決だな。それじゃあいくぞ」

「ちょっとま……」


『破滅の獄炎』


「あ……」


俺が止める間もなくルシェが獄炎を放ってしまった。

ベルリアを獄炎が包み込み、炙られて氷が一気に溶け出して蒸気が立ち上る。

みるみるうちに全身を覆っていた氷がなくなりベルリアがその姿を現した。


「はっ! あ、熱い! これは、なんだ! う、うあああ〜。燃える。燃えてしまう〜!」

「ベルリア、戻れ!」


ベルリアを即座にカードへと送還すると、目の前のベルリアが消えた。


「海斗さん、今、ベルリア君燃えてましたよね」

「うん、まあ」

「海斗、少しタイミングが遅かったかもしれないな」

「そうですね」

「やっぱりルシェ様の炎は段違いね」

「そうだね」

「海斗、うまくいっただろ。私にまかせておけば大丈夫なんだよ」


たしかに氷は溶けたがこれをうまくいったと評していいのか?

悪魔的にはOKなのか?

俺は絶対に獄炎で解凍されたくはない。


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[一言] ルシェ言う事聞かないしもうダメでしょ
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