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822話 19階層は味方も手強い

9/30発売のHJ文庫モブから始まる探索英雄譚5の発売まで2週間をきりました。

是非買ってください。

紙をいっぱい買ってもらえると6が出ます。

よろしくお願いします。


メタルスコーピオンは眼前に現れた氷柱に攻撃のターゲットを移し、左右のハサミで氷を削っていく。

俺とあいりさんは氷柱の影から左右に分かれて、メタルスコーピオンの側面へと迫り胴体へと斬りかかる。


『斬鉄撃』


先にあいりさんの一撃がメタルスコーピオンを捉え、金属の皮膚を突き破る。


「浅かったか。くらえ『アイアンボール』」


あいりさんの『アイアンボール』が発動されるとほぼ同時に俺も魔氷剣を振るいメタルスコーピオンへダメージを与えるが、やはりメタルリザード同様硬い。


『ギイイィィィン』


直後『アイアンボール』がメタルスコーピオンの頭部へと命中し金属音が響き渡る。

『アイアンボール』が弾かれてしまうが命中した頭部にはくっきりと鉄球の跡が残っているのが見え完全にメタルスコーピオンの動きが鈍った。

俺とあいりさんは再び攻撃を仕掛け、メタルスコーピオンを消滅させることに成功したが、どうやらベルリアの方もシルの助けを借り敵を倒すことに成功したようだ。


「ふ〜」


戦闘が終わり、緊張が解けるが、身体が重く感じる。

これはアサシンと『ウィンガル』の効果の反動だ。

アサシンも『ウィンガル』も間違いなく、戦闘に於いて俺の助けになってくれる素晴らしいスキルだが、アニメや漫画みたいに無条件で能力アップするわけじゃない。

普段以上の力を酷使する分、終わってからの筋肉疲労と消耗が激しい。

時間はまだある。

無理をすればもう少し敵と戦うことは可能だが、確実にベストの状態よりも落ちる。

おそらく、これまでの戦闘で他のメンバーも疲労を感じているはずだ。


「みんな、悪いんだけど今日はここまでで帰ろうと思うんだ。大丈夫かな」

「ああ、海斗がそう判断するならそれがいいだろう」

「そうですね。やっぱり十九階層は手強いのです」

「悔しいけど、今日は私は役に立てなかったわ」


やはりみんなも俺と同様にこの階層の難しさを感じていたようなので、ここで探索を切り上げ十九階層をあとにすることにする。


「おい、何をそのまま帰ろうとしてるんだ」

「いやだから聞いてただろ? 今日はここまででで終わりだぞ」

「終わりじゃない。ほら、ほら」

「ああ……魔核か」


ルシェがいつものように手を伸ばして魔核をねだってきた。

俺は見ていなかったが、確かにシルは戦闘に加わっていたようだし、ティターニアもスキルを使ってくれたので魔核をねだるのはわかる。

だけどなんでルシェが1番先にねだってくるんだ。

俺の記憶違いでなければルシェ今回の戦闘ではなにもしていないはずだ。

もちろんシル達に魔核を渡す場合にはルシェにも渡すつもりはあるけど……

俺はマジック腹巻きから魔核を取り出して三人に渡す事にする。


「「ありがとうございます」」

「ちょっと少ないんじゃないか? ケチだな」

「いや適量だ」


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[良い点] 楽しく読んでいます 更新ご苦労さまです♪☆ [気になる点] 平常運転〜 [一言] 更新ご苦労さまです 執筆お疲れ様です♪☆
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