表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
825/983

815話 メタルスパイダー

HJ文庫 モブから始まる探索英雄譚5は9/1発売です!! とお知らせしましたが、諸事情により10/1発売!!となりました。お待たせして申し訳ありませんがよろしくお願いします。

メタルスライムの逃亡から昼食を挟んで、更に探索を進める。

モンスターが完全に逃げたのは、数年に及ぶ探索者生活でも多分初めての経験で面食らってしまったが、この階層は気を抜いて進める階層ではないので、昼食をとってから気を引き締め直した。


「ご主人様、敵モンスター五体です」

「五体か。多いな」

「大丈夫だって。わたしにまかせとけよ。もう逃したりはしないぞ」

「ああ、頼んだぞ。さすがに五体はルシェの力も借りなきゃ厳しい。期待してるからな」

「ふふっ、そんなに言われたら期待に応えないわけにはいかないだろ。うんやっぱりわたしの力が必要だな」

「シルも状況を見て頼んだぞ」

「おまかせください」

「マスター私は……」

「ティターニアはサポートを頼んだぞ」

「はい」


残念ながら、この階層ではティターニアにはサポートに回ってもらった方がいい。

ベルリアとあいりさんの三人で前方へと注意を払いながら進んで行く。


「マイロード、あのデカ物は私がもらってもよろしいですか?」

「ああ、頼んだぞ」

「海斗、私は一番手前のを相手にしよう」

「じゃあ俺は蜘蛛っぽいやつを!」


それぞれがターゲットを決め、走り出す。

残りの二体は後方のメンバーがどうにかしてくれるはずだ。

俺はナイトブリンガーの効果を発動し、大きなメタルスパイダーへと迫るが射程に入る前に感知され、その場から大きく跳ねて避けられた。

八本の太い脚がギシギシと音を立てながら瞬時に跳ねたが、高い。

俺は上空へと避けたメタルスパイダーに向けてバルザードの斬撃を放つが、そのタイミングでメタルスパイダーがこちらに向け糸のネットらしきものを放出してきた。


『ギイイイン』


斬撃がネットに当たり、硬質な金属音が響く。


「糸も金属なのか!」


バルザードの斬撃を受けてもメタルスパイダーの放ったネットは消えずにこちらに向かってくるのが見えた。

あのネットはヤバい。

捕まったらやられる。

俺は必死に足を動かし広がるネットから逃れるが、ネットが地に着いた途端再び硬質な金属音が響き渡る。

ネットと金属製の地面が擦れる音だ。

あのネットは硬質なワイヤーネットのようなもので捕らえるためというよりも、それ自体が完全に殺傷能力を持っているのがわかる。

ネットの攻撃を避け、上空のメタルスパイダーを視界に入れるが、今度は放出した糸にぶら下がり移動しているのが見える。


「海斗! フォローするわ! 『ライトニングスピア』」


ミクの放った雷の槍が上空の糸を断ち、メタルスパイダーはそのまま地表へと落下してきた。

ベルリアはトロールと思しき敵をスピードで押し、あいりさんも『斬鉄撃』で敵に斬りかかっているのが視界に入ってくる。

俺は地表へ落ちてきたメタルスパイダーへと意識を戻して集中する。


「くっそ〜、ちょこまか動くな! さっさと燃え尽きろ! 『破滅の獄炎』」




評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
  ▼▼▼ 文庫版 画像をクリックすると紹介ページにアクセスできます ▼▼▼  
表紙絵
     ▼▼▼クリックするとアニメ公式ページにアクセスできます ▼▼▼  
表紙絵
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ