表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
817/983

第807 アウトオブコントロール

「どうしますか? この階層の敵とも戦うことができたしこれで戻りますか?」

「そうだな。まだ後衛が戦闘に参加できていないし、もう少しいいんじゃないか」

「それならもう少し探索しましょうか。じゃあ、次はミクとヒカリンも戦闘に加わろうか。直接攻撃してみて状況でサポートに切り替えて」

「わかったわ」

「硬そうですからね。魔法が効くか試してみるのです」


もし今後も先程同様金属生命体的なモンスターが出るのであれば、その魔法耐性を把握しておいて損はないだろう。

それにしても、見た目だけじゃなく動きもヤバいので気を抜くことができない。

1番ヤバいのは、その加速。

初速からいきなりトップスピードに入るような動きで、近接であれをやられるとこちらの反応が遅れてしまう。


「それにしても、ダンジョンの中までメタリックでまるでSFみたいだな」

「足下が濡れているとスリップしそうだから『アイスサークル』はやめといた方が良さそうなのです」

「ああ、たしかに。ヘルメットがあった方がいいかな」

「あった方がいいとは思うけど、あの黒いのはやめといた方がいいわ」

「いや、あれはあれでけっこう良かっただろ」

「機能は良かったわね。機能はね」


あのファン付きヘルメットの評価が低いのは納得いかない所だけど、このダンジョンの感じはなんとなくワクワクしてしまう。


「これってなんの金属でできてるんだろう」

「鉄だと錆びそうだし、ダンジョン固有の金属の可能性もあるわね」

「貴重な金属だったら持って帰って売れたりしないかな」

「海斗、基本ダンジョンを傷つける行為は禁止だから。今までは隠しダンジョンとか理由があってスルーしてもらってるけど調子に乗ると罰金とられるわよ」

「あ〜そういえば罰金あったな。完全に忘れてた。シルも要注意だからやりすぎるなよ」

「ご主人様、そのような心配は無用です。安心してください」

「そうだな。シルは大丈夫か。ルシェは……」

「なんだよ。わたしは大丈夫だぞ! 今までだってダンジョンを壊すのは、わたしじゃなくてシルだろ」

「まあ、そうだけど」


たしかに今まで問答無用でダンジョンを破壊してきたのはシルだけど、一応ルシェにも釘はさしておいた方が良さそうだ。

ミクに言われるまで忘れていたけど、罰金の件は以前日番谷さんにも、それとなく言われた気がする。

今更だけどダンジョンは国の所有物なので、その中で活動する俺たちも一応ルールに則って活動を続けているが、正直サーバントにルールを当てはめるのは難しい気がしないでもない。

他のサーバントのことはよくわからないが、きっとルシェ以上に聞き分けのないサーバントもいることだろう。

カード所持者に責任があるのは理解できるが、この一年の経験からサーバントとは、決して絶対服従の召使いのような存在ではなく自分ではコントロールできないことも多くあるのがわかった。いつコントロールの埒外となりやらかすかもしれない。できればサーバントのやったことには特例で目を瞑って欲しい。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
  ▼▼▼ 文庫版 画像をクリックすると紹介ページにアクセスできます ▼▼▼  
表紙絵
     ▼▼▼クリックするとアニメ公式ページにアクセスできます ▼▼▼  
表紙絵
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ