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第747話 新たな脅威

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悲鳴の聞こえる後方に振り向くと、脱兎のごとく超スピードで走ってくるシルとルシェが見えた。


「海斗〜そっちはあとだ! こっち、こっちだ!」

「ご主人様『G』です。『G』が出ました!」


逃げてくるシルたちの更に後方からは黒い昆虫が飛来してくるのが見えた。


「いや、二人ともよく見ろ。あれは『Gちゃん』じゃない。カブトムシだろ」


『Gちゃん』よりも硬質で体高もあるのですぐに違いが分かりそうなものだ。



「カブトムシだろうがなんだろうが同じだ! 黒いし気持ち悪いんだよ!」

「脚の感じも色の感じも同じです。同じなんです。ご主人様お願いします!」

「どう見ても同じじゃないだろ」


『Gちゃん』には忌避感しかないがカブトムシは単純にカッコ良さを感じる。

とにかくシルとルシェが大騒ぎして戦場を混乱させるので、先にカブトムシ型を倒した方がいいな。

こちらへと駆けてくる二人と入れ替わる形でカブトムシ型に向かって走る。

『ブ〜ン』という大きな羽音と共にこちらに向かってくる姿は黒い弾丸のようだ。

いくら低層階のモンスターとはいえ気を抜けば大ダメージを受けかねない。

近接を避けて羽根の部分を狙いバルザードの斬撃を飛ばす。

斬撃は片方の羽根を斬り飛ばすことに成功し、その瞬間カブトムシ型はバランスを崩して転がるようにして地面へと墜落した。

地面に落ちたカブトムシ型との距離を一気に詰めてとどめをさした。

それにしても俺でも問題なく倒せるんだから、シルたちなら造作もなく倒せるだろう。それなのに二人は


「海斗! こっち! うねうねが〜!」

「ご主人様! 真っ二つになっても動いています! 気持ち悪いのです。早く助けてください!」


俺が先に倒していたムカデ型を見て、大騒ぎしている。

もう段取りもなにもあったものではない。

この場を収めるには、目に触れないようにとにかく速攻で消滅させる以外にない。

急いでシルたちの方へと戻りムカデ型のモンスターにとどめをさす。


「遅い! 遅すぎだぞ海斗! 死ぬかと思った」

「ご主人様〜怖かったです。待っていれば大丈夫だと思ったのにダメでした。ご主人様から離れようとした私が愚かでした」


虫型モンスターなんかにこの二人がやられてしまう事があるとは思えないが、騒がしくてなかなかに大変だった。


「シルフィーさん、ルシェリアさん、俺の勇姿見てもらえましたか? 一発ですよ一発」

「ああ、そうか」

「ありがとうございます」


あの状態で二人が周りの状況が見えていたとはとても思えない。


「姫このベルリア、姫たちの為に、羽虫を排除してまいりました」

「ああ、そうか」

「ありがとう」

「はっ、ありがたきお言葉。このベルリア姫たちの為に、立ちはだかる羽虫は必ずや全て排除いたします」


ベルリアは張り切っているけど、二人ともあまり話を聞いてない感じだな。

やはりこの階層での脅威はシルとルシェだ。

二人が騒いで場を混乱させると、不意のイレギュラーが起こる可能性がある。

それが一番怖いので、とにかく二人には大人しくしておいてもらうしかない。

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