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第666話 オープンカフェ そこにある危機

「海斗、席はどこがいいかな」

「別にどこでもいいよ。春香の座りたい場所で」

「それじゃあ、あそこでもいい?」


春香が指した場所は、外にある席だった。

オープンカフェか……

店内で注文を済ませてから、俺の頼んだ紅茶とニューヨークチーズケーキと春香の頼んだロイヤルミルクティーとミルクレープを受け取って外の席へと向かう。

席に着くが、落ち着かない。

店内もガラス張りなので店内に座ったとしても、どうせ外からは丸見えなので大差はないのだが、人の視線が気になってしまう。

誰も俺のことを見ているわけではないのはわかっているが、会話も誰かに聞かれそうで話辛いな……


「海斗、やっぱりオープンカフェだといつもと違う感じで気持ちいいね」

「そ、そうだね。外は気持ちいいね」

「なんとなく外国の映画みたいで、座るだけで楽しいよ」

「あ、ああ、それはよかった。俺も楽しいよ」


やっぱり女の子はこんな感じが好きなんだな。

まあ、隣の席ではサラリーマンっぽい人がパソコンを使っているから男の人でも使う人もいるみたいだけど。

ただ、この席って店内満席の状況で雨が降り始めたらどうしたらいいんだろう。

まあ今日は晴天だから大丈夫だと思うけど。

結構車も走っているしあまりクリーンではないよな……

敷居の高さからネガティブなことばかり頭の中に浮かんでくるが、せっかくの春香との時間だ。集中だ!集中!


「海斗、身体は大丈夫? 最近ずっとダンジョンで疲れてたりしない?」

「うん、それは大丈夫だよ。今までもずっと毎日潜っていたから、今までとあまり変わってないんだ」

「そうなんだね。最近顔が疲れてるような気がしたから」

「ありがとう。でも本当に大丈夫」

「ところで最近海斗って後輩の女の子と仲良くしてるよね」

「えっ?」

「この前お昼に可愛い子が来てたでしょ?」

「ああ、野村さんのこと?」


外だからか少し肌寒くなってきた。

春香が笑顔で野村さんのことを聞いてきたが、なぜかいつもは天使か妖精にしか見えない春香の笑顔が今は、ちょっと違って見える。

表現し辛いが、太陽が月に変わったような感じがする。どちらも魅力的だがいつもの春香の感じとは少し違う。


「野村さんっていうんだね」

「うん、この前言ったように、ちょっと前に初めて声をかけられたんだけど」

「女の子の方から声をかけてきたんだ……」

「彼女も探索者なんだ。それで一階層で困っててちょっと手伝うことに……」

「それは、この前も聞いたんだけど、海斗あの子と一緒にダンジョンに潜るの?」


うっ……

なんだこのプレッシャーは?

春香は笑顔のままだし、なんだ? 以前も一度、地上でこれと同じプレッシャーを感じたことがある。

やっぱりダンジョンからモンスターが溢れ出してきているのか?

地上では俺にモンスターに抗う力はない。


「海斗、どうかしたのかな」

「いや、大丈夫。そう、時間ができたら野村さんと潜る約束をしたんだ」


ああっ……プレッシャーが強まった。

十七階層のドラゴンなど比較にならない。

中位種である赤いワイバーンもこれほどのプレッシャーを発することはなかった。

まさか上位種のドラゴン?

いや、このプレッシャーは竜種をはるかに凌いでいる。

士爵級悪魔であるベルリアと戦った時以上だ。

プレッシャーで息が詰まる。

全身から汗が吹き出してくるが、身体は暑さを感じず、むしろ寒さを感じてしまう。

敵は氷雪系のモンスターか?

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― 新着の感想 ―
[一言] 氷の微笑女
[気になる点] 敷居の高さからネガティブなことばかり頭の中に浮かんでくるが、せっかくの春香との時間だ。 敷居が高い 「不義理・不面目なことなどがあって、その人の家に行きにくい」『大辞林第3版』より
[気になる点] うーん今までで最高の山場から、いつもの鈍感系ラブコメか。 今回は無神経彼女付きか。 この所、疲れてる顔してるって、原因知ってるはずなのに、労うでも誉めるでもなく、続く話題がそれなのか。…
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