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第639話 霊薬?

ドロップアイテム……

ステータスを確認しおわった俺はそれを聞いて、いてもたってもいられず重い身体をおしてシルの元へと走った。


「どこだっ!」

「海斗、そこだ!」


あいりさんが指差す方に目を向けると確かにドロップアイテムらしき物がひとつだけ落ちている。

周囲を見回してみるが、他にはなにも見当たらないので、どうやらドロップしたのはあれひとつだけのようだ。

俺は恐る恐るドロップアイテムの方へと向かっていく。

ミクとあいりさんも俺の後に続く。

ドロップアイテムの前まで進んだ俺は、慎重に地面に落ちているアイテムを拾い上げた。


「これって……」


地面から拾い上げたアイテムは先程俺が飲み干した低級ポーションほどの大きさだった。


「あいりさん、これって……」

「ああ、なにかのポーションだろうな」

「そうですよね。ポーションですよね」

「少なくともダンジョンマーケットにいつも売られているポーションでは無さそうだな」

「やっぱりそうですよね」


俺の手の中にあるポーションらしきドロップアイテムは今まで見た事のない種類のものだった。


「海斗、じゃあこれって霊薬?」

「…………」


ミクから霊薬か? と問われたが俺には答える事が出来なかった。

理由は二つあった。

ひとつは本物の霊薬を見た事がないので霊薬かどうかわからなかった。

そしてもうひとつの理由は手に持つポーション色だ。

手に持つポーションの色は毒毒しいと表現すればいいのだろうか。

濁った深い緑色。

俺の持つ霊薬のイメージとはかけ離れた色をしている。

煮詰めたような緑色……

緑というよりも黒に近いかもしれない。

霊薬……いや毒薬?


「この色は……毒」

「あいりさん! ダメです! それを言っては……」

「ああ、すまない。思わず本音が」


やはり俺以外にもそう見えるのか……


「「「………………」」」


階層主であるネクロマンサーを倒し、ドロップアイテムを手にしたというのに空間をなんとも言えない沈黙が支配した。


「まあ、鑑定してみないとなんとも言えないんじゃないかな」

「そ、そうね」

「ああ、もしかしたら良薬口に苦しとも言うし、この色でも霊薬という可能性も……な」


見れば見るほど霊薬に見えなくなってきてしまった。

とにかく十七階層をクリアした事は間違い無いので、十八階層へと向かう事にするが、その前にやる事がある。


「ご主人様……」

「ああ、わかってるよ。今回はシルのおかげで攻略できたようなものだからな。遠慮しなくていいぞ」

「ありがとうございます。ご主人様にそう言っていただいただけで、嬉しくて胸がいっぱいです」


ああ、やっぱりシルは素直でいいなぁ。


「おい、ちょっと待て。わたしのおかげでもあるだろ! ふざけてるのか?」

「いや別にそんな気はないけど」

「それじゃあ、もちろんわたしにも、シルと同じだけくれるんだよな」

「わかってるよ」


俺はベルリアも含めたサーバントの三人に、いつもより多めの魔核を渡してから、先へと進み十八階層への階段を降りた。

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