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第625話 スカルドラゴン

ベルリアがブレスで焼かれるのを目の当たりにして俺とあいりさんの足も止まってしまった。

ベルリアも再度突入の為にタイミングをはかってはいるが、すぐには飛び込めないでいる。


「なにちんたらやってるんだよ! ただの骨だろ! わたしがバラバラにしてやるぞ! 『黒翼の風』」


痺れを切らしたルシェが後方からスキルを発動して風が集約しスカルドラゴンを斬り刻む。

ルシェのスキルによりスカルドラゴンを覆っていた泥がズタズタに飛散したが、飛散した直後に刻まれた部分には既に泥の皮膜が出来上がっていた。

ルシェの『黒翼の風』でも本体である骨に傷をつけることはできなかったようだ。


「ルシェ、今度は私です。我が敵を穿て神槍ラジュネイト」


シルの攻撃の発動と同時に再びドラゴンの口からはファイアブレスが放たれ、シルを襲う。

シルの神槍による攻撃はファイアブレスの炎を完全に貫通して外装の泥に触れると泥に大穴をあけ、ついには本体である骨にもダメージを与えた。


「やったか?」


いや、頭部にダメージを入れたわけではないのでまだか?

だがかなりのダメージを与えたのは間違いない。

その時スカルドラゴンの上部から小さな呪文のような声が聞こえてきたので、声の方に目をやるとドラゴンに騎乗している敵が呪文を唱えていた。

詠唱が終わると、先程シルがダメージを与えたドラゴンの骨格が修復してしまった。


「回復魔法か!」

「マイロード、スケルトンはそもそも命が尽きた存在です。回復魔法が効く相手ではないはずです」

「だけど、完全に修復されたぞ?」

「考えられることは二つです。ネクロマンシーを使った可能性です。あの上に乗ってる奴がネクロマンサーで元々命の尽きたあのドラゴンをネクロマンシーで操っているのかもしれません」

「ネクロマンシー……」


ネクロマンサーとは死霊使いのことだ。そしてネクロマンシーとはネクロマンサーが使用する魔法やスキルの名前だ。アニメや漫画にも敵役で度々現れるので聞いた事はあるが、もしアニメの敵のように命無いものに無尽蔵に仮初めの命を与えられるとしたら脅威だ。

そもそもネクロマンサーって死ぬのか?


「もう一つの可能性は時空魔法。時間を巻き戻してダメージを受けた事象をなかった事にした可能性です」

「ベルリア! ちょっと待て! 時空魔法? そんなもの本当にあるのか?」

「私自身は見た事はありませんが、神や魔王様レベルであれば使える方もいらっしゃるとは聞いたことがあります」

「そんな魔法インチキだろ……それにそうだとするとあの上の奴は魔王レベルってことになるんだぞ? 十七階層でそんな事あり得るのか?」

「マイロード、あくまで現時点での可能性の話です」

「ルシェ! お前の親戚にあんなのいるのか? あの骨、お前のパパだったりするのか?」

「ふ、ふ、ふざけるな! わたしのパパがあんな骨なわけがないだろ! 親戚にも骨なんかいるわけないだろ〜! ふざけるな〜!」

「だけどベルリアが魔王って……」

「マイロード! あくまでも仮定の話です。仮定です! ルシェ姫、落ち着いてください。あくまでも仮定の話ですよ!」

「ベルリア……燃やすぞ? 魔王を侮辱しているんだな? そうだな? たかだか士爵が魔王を骨呼ばわりしているんだな? 覚悟はいいな? 言い訳は聞かんぞ! 『破滅……』」

「ルシェ! だめだ! 敵はあいつ、あいつを燃やせ!」

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