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第623話 第十七階層主部屋へ

俺達の目の前に現れたのは、大きな赤い扉。


「ようやく着いたな」

「いよいよね」

「これで……」

「それじゃあ、それぞれ準備しましょうか」


階層主を前に体制を整える事にする。

俺は、既にここまでに相当数『ドラグナー』を放っている為にMPが心許ない。

戦闘中にあれを飲むと集中力を削がれて戦いにならない可能性があるので、覚悟を決める。

ここが階層主の部屋の前でなければ絶対に飲みたくはないが、ここは飲むしかない!

マジック腹巻きから低級マジックポーションを取り出して一気に飲み干す。


「……っつ」


何度飲んでもなれる事のない味だ。


「申し訳ないけど、落ち着くまで少し待って……」


これを飲んですぐにハイパフォーマンスを出せる気がしないのでメンバーにお願いして少し休憩を取る事にする。


「みんなは、もう準備終わった?」

「ええ終わったわ」

「もう万全だ! どんな敵が出ようとも斬る!」


階層主を前に当たり前だが、あいりさんもいつも以上に気合いがはいっている。

この戦いで決まる。いや決める!


「この階層主が霊薬を……」

「……」

「だから、そんな心配はいらないって言ってるだろ! このわたしがいるんだから間違いないんだ! くだらない心配してんじゃないぞ!」


今回の階層主の戦いを前に二点心配事がある。

一点はルシェだ。

この悪魔な幼女が調子の良い事を言っている時に良い事が起こったためしはない。

今回ルシェも気合が入っているのかいつも以上に大口を叩いているので、その事が俺の不安を増幅させる。

そしてもう一つが俺の引きの悪さだ。

大きいものを引くのは優れている気がするが、そもそも圧倒的に引く回数が少ない。

これは、今回に特別な一回を引き当てる事を信じるしかない。


「何がなんでも倒すつもりでやりますが、危なかったら逃げますよ。即外に逃げましょう」

「ここまで来たのに?」

「マッピングももう終わってるし、もし明日になっても確実にここまでは来れるから、無理は禁物だよ」

「……そうね」

「海斗がそれだけ冷静なら判断を誤る事はないだろう。判断は任せたぞ!」

「はい」


気持ちははやるが、焦りは禁物だ。

ボス戦には退くという選択肢がある以上、この一回で必ず勝つ必要はない。

危なくなったら即逃げる。

これが俺のボス戦の心構えだ!

しばらく休憩したおかげで、口に残る不快感は変わらずだが、少し落ち着いて来た気がする。

準備も整ったので俺達はいよいよ階層主へと挑む事にする。


「じゃあ、みんな行こうか」


俺達は赤い扉の前まで進み扉に手をかける。

思いっきり扉を引いてみるがびくともしないので、とりあえず押してみる。

ほぼ毎回の決まり事のようになっているが、当然のように開かない。


「またか……」


一応念のために横へとスライドさせてみるが、なんと扉は横方向へと動き始めた。

今回は思っていたよりもあっさりと開ける事ができた。

俺達は順番に中の部屋へと踏み込んだ。

十六階層主の部屋もかなりの広さを誇っていたが、この十七階層主の部屋も同様にかなり広い。

そしてほぼ中央部分に階層主を確認する事ができた。

数は一体。

いや厳密には二体か?


「いつも通りでいくぞ! みんな、相手の能力がわからないから十分に気をつけて!」


俺達は階層主に向かってゆっくりと駆け出し戦闘を開始した。

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― 新着の感想 ―
[一言] 普通に考えればこんなところで霊薬が出るわけ無いんだよなぁ… ご都合主義なら出るだろうけど。 25階層以下なんでしょ?ようやく霊薬が出て来る可能性があるのは。 まぁ、出ると思って戦わなき…
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