表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
616/980

第612 青い竜

獄炎で炙られて水蒸気を噴き上げてはいるが、本体へのダメージは薄いように見える。

あの青い色は水か!

水竜と同じく水を纏っているのだと思うが、水竜は獄炎でダメージを与えることができていたので、水の質量が違うのかもしれない。

全くの無傷の方のドラゴンがこちらに向けてブレスを放つ。

ドラゴンの口から螺旋状に渦巻く水流が放出されるのが見える。


「シル! 『鉄壁の乙女』を頼む!」


シルが瞬時に光のサークルを張り巡らせて、放たれた水流から俺達を守ってくれる。

光のサークルにより弾かれる渦巻いた水流の威力が明らかに今までのモンスターのものよりも高いことが見て取れる。

やはりこいつらは中位種!

纏っている水により攻撃がいなされはするが通じないわけではない。


「ミク! あいつに『ライトニングスピア』だ!」

「わかったわ『ライトニングスピア』」


水を纏っているなら中位種といえども雷には弱いはずだ。

雷の槍が青いドラゴンに向かって飛んでいき、見事に胸の中心を貫いた。

貫いたように見えたが、着弾と同時に雷の槍が消失してしまい、ドラゴンは全くのノーダメージだった。


「なんで……」

「海斗! おそらくあのドラゴンを覆っているのは純水。混じり物なしの真水だ!」

「それって……」

「純水は電気を通さないんだ! 理科で習っただろう」

「そうでしたっけ……」


水は雷を通しやすいとばかり思っていたが、純水は雷を通さないのか。

感覚的にちょっと不思議だが、勉強になった。

いや、それは今はどうでもいいが、ということはあいつには『神の雷撃』も無効化されるということか。

雷撃に獄炎も効果が薄いとなるとかなり厄介な敵だ。


「じゃあベルリアいってみるか」

「マイロードお任せください『ヘルブレイド』」


ベルリアはさすがに学習したようで、炎ではなく風の魔刀を振るい黒い斬撃を飛ばす。

黒い斬撃は、俺の銃弾と同様に当たった瞬間にズレたが、ドラゴンの肩口をえぐることに成功した。

ただ押し切るには精度が低い。


「「ガガガガアアア〜!」」


ベルリアがダメージを与えたドラゴンだけでなくルシェの獄炎をくらっているドラゴンも吠え口から同時に渦巻く水流を吐き出した。

二方から光のサークルに向かって渦巻く水流が押し寄せてきた。

『鉄壁の乙女』により防がれてはいるが、絶え間なく押し寄せる水流にシルがスキルを切らすわけにはいかなくなった。

つまりは、残りのメンバーで二体を葬り去る必要があるということだ。


「ベルリア、あいりさん、あのドラゴンに一斉攻撃をかけましょう。スナッチにも『ヘッジホッグ』を発動させてくれ!」


ルシェは残念ながら獄炎が鎮火するまでは戦力にはならないので、攻撃手段を持たないミクを除く残りのメンバーで総攻撃をかける。

俺も『ドラグナー』をしっかりと構え狙いを定める。

俺が狙っているのは、青いドラゴンが放っている渦巻く水流の中心部分。

かなり狙い辛いが、台風の目のように中心部分は空白地帯ともいうべき状況が生まれており、その隙間はドラゴンの口まで続いている。

動きながらでは決して狙うことのできない場所だが、光のサークルの中から狙い撃てば十分にしとめることは可能のはずだ。

俺は集中力を高め、狙いを固定して『ドラグナー』の引き金を引く。

【読者の皆様へお願い】


いつもありがとうございます。

皆様のブックマークと☆ポイント評価で筆者のモチベーションが保たれています。

興味を持たれた方は是非ブックマークとスクロールして下部の【☆☆☆☆☆】を【★★★★★】にお願いします

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
  ▼▼▼ 文庫版 画像をクリックすると紹介ページにアクセスできます ▼▼▼  
表紙絵
     ▼▼▼クリックするとアニメ公式ページにアクセスできます ▼▼▼  
表紙絵
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ