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第552話 あの魔戦斧

「おはようございます」

「おはよう」

「ああ、海斗おはよう」


俺はミクとあいりさんに朝の挨拶をして、すぐに三人でダンジョンへと向かう。

十七階層へ飛んでから、とりあえず昨日最後にマッピングしたところまで向かうために進んでいく。

途中で昨日出現したドラゴネットと火竜に遭遇し、交戦したが、昨日である程度勝手が分かっているので、火竜に対しては遠慮なく離れたところから『ドラグナー』を放ち倒す事が出来た。


「ここが昨日の地点ですね」

「それじゃあ、ここからは注意しながら進みましょう」

「思ったよりスムーズに来てる。このままのペースで行こう」


俺達は緊張感を保ちながら先に進むことにする。


「オラ〜! 死ね〜!」

「しつこいんだよ『バーニングエッジ』」


しばらく進んでいると、奥から人の声が聞こえてくる。


「これって……」

「ああ、別のパーティが戦っているようだな」

「珍しいわね」


もちろん十七階層で他のパーティに会うのは初めてだ。広大なダンジョンで、探索中に他のパーティと出会う事は稀だ。

俺達が声のする方に進んで行くと地竜と他のパーティが交戦していた。

戦っているのは六人パーティで男四に女二の構成だ。


「冬彦さん、こいつ硬いですよ。俺の剣が欠けちゃいそう」

「泣き言いうな! 『バーニングエッジ』」


さっきの声の人はこの人か。ブロードソードに炎を纏わせ地竜に斬りかかっている。

地竜は三体なので男四人が前衛で当たり、後衛の女性二人が魔法を放っている。


「さっさと消えてよ『ファイアスピア』」

「いや〜ん、この子達魔法が効きにく〜い『アースハンマー』」


約一名変なのが混じっているようだが、後方から攻撃魔法を発動して地竜にダメージを与えている。


「都ちゃんありがと〜『アイアンナックル』」


さっきの援護に対するお礼だと思うが大柄の男がスキルを発動して拳で地竜を殴りつけた。


「すごいな」


俺にはとても真似できない芸当だ。

竜に近接して直接殴りつけるとは、相当勇気のいる行為だが、サイズが違うので致命傷を与えるには至っていない。


「オラ〜退け〜!」


前衛の男の一人が戦斧で斬りかかるが、その瞬間戦斧から冷気が立ち昇り氷の刃を突き立てた。


「ミク、あれってもしかして……」

「海斗もそう思う?」

「ああ、間違い無いな。魔戦斧であの特徴的な形」


やっぱりそうだ。あの人の使っている戦斧は俺達がおっさんに売った戦斧に間違いない。

先週仕入れてもう売れたのか。

思った以上にあのおっさんやり手だな。

どうやらあの戦斧は氷を纏うらしいが、魔氷剣よりも纏う氷はかなり薄い感じだ。

完全に被っているので売却したのは正解だったようだ。あの戦斧も死蔵されるより、こうして使ってもらえて本望だろう。


「まだまだいくぜ〜!オラ〜!」


かなりテンション高めの人のようで大きな声を上げながら、戦斧でガンガン斬りつけている。

流石に魔戦斧で斬られた部分の外皮は傷つき血が流れている。


「俺相性悪すぎ。刃が通らないよ。みんな任せたよ」


一人槍使いの男が音を上げているが、確かに強化系スキルか何かがないとあの外皮は手強い。


「涼ふざけんな、あんた撃つわよ」

「そうはいっても俺の攻撃じゃ、無理っぽいんだって」

「涼さん、生贄になってくださ〜い」


あの男の人不憫だな。仲がいいのかもしれないが側から見ると虐待のようにも見えてしまう。


「梨花ちゃん、キツいって。生贄って一回なったらもう復活できないでしょ。ちょっと無理」

「涼! 無駄口叩く暇があったらおとりぐらいやれよ」

「はいは〜い。ドラゴンちゃんこっちですよ〜。はい、こっち」


あの人の足速いな。

普段からおとり役をやっているのだろうか。なんとなくあの人には頑張って欲し

い。

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