表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
552/980

第549話 竜人

よくファンタジー物でドラゴンの素材を手に入れて、超強力な武器や防具を作る設定があるが、これは残念ながら余り現実的では無い気がする。

とてもじゃないがあの岩のような外皮で鎧は無理だし、火竜にしても剣で切断出来たので普通にナイトブリンガーの方が硬い。

牙や爪にしてもバルザードで断ち切る事が出来るので、武器の強度としても劣っていると思う。

そもそも、素材を加工して武器に仕上げてくれるような人がいるのかどうかもわからない。だいたい曲がった牙や爪が剣とかの武器になる理屈もよくわからないのでたとえ素材がドロップしたとしても売却する以外には無いだろう。

現実とファンタジーはやっぱり少し違う。


俺達はどんどん奥へと進んでいる。


「ご主人様、敵が五体です。数が多いのでご注意ください」

「五体か。ミク以外は全員前で戦おう。ルシェいけるよな」

「海斗、殺されたいんだな。敵のついでに燃やすぞ!」


まあ、この様子なら相性が悪くてもどうにかするだろう。

進んで行くと奥にはドラゴンがいるだろうと思い込んでいたが、そこにいたのは人型のモンスターだった。


「リザードマンか?」

「角も生えてるしちょっと違うんじゃ無い?」

「あれはおそらくドラゴニュート。竜人だ」

「竜人ですか。リザードマンに角が生えただけですかね」

「いや、蜥蜴と竜の差が明確にあるはずだ。能力もそれに比例しているはずだ」


見た目はリザードマンによく似ているが小さめの角が二本頭から生えている。ある意味鬼化したリザードマンといった風貌だ。


ドラゴニュートがこちらを指差して何かを話している。

どうやらあちらも俺達の事を認識したようだ。

大型のドラゴンの相手では無いので、『ドラグナー』では無く、バルザードを構え氷を纏わせてから、ナイトブリンガーの効果を発動して気配を薄めて、ドラゴニュートに向けて走り出す。

俺と並走しているのはベルリアか。残りのメンバーはどうやら敵を迎え撃つことにしたらしい。

ドラゴニュートも一斉にこちらに向かって来る。俺がターゲットに捉えた相手の手に持っている武器は金属の六角棒。

すぐに距離は詰まり俺は魔氷剣を振るう。


「キィン」


金属音と共に俺の放った魔氷剣の一撃は相手の六角棍に止められてしまった。

こいつ俺を認識している。

続けて剣を振るうがまた棍で止められてしまった。ドラゴニュートは俺の剣を受けてからクルッと棍を反転させて、俺に攻撃を加えてきたので、今度は俺が魔氷剣で棍の一撃を受けるが、受けた瞬間、俺の腕にはズシンとした重みが加わり受けた剣が弾かれてしまった。


「うぉっ!」


慌てて立て直し次の一撃を防ぐが、やはりパワーはドラゴニュートに分があるようで、また剣を弾かれてしまった。

ドラゴニュートは、今の斬り合いで自らの優位を悟ったのか、一気に攻勢に出て来て、棍を回転させながらどんどん打ち込んでくる。


「くっ……」


まずい。このままだと押し切られる。

完全に近接戦闘のパワーとスキルが俺を上回っている。

いきなり追い詰められ、劣勢に立たされた瞬間スイッチが入り、俺の眼にドラゴニュートの棍の連打がスローに映る。

ドラゴニュートの棍の攻撃を見切り、後方へと避けるが俺の動きも遅い。

この状態を半覚醒とでもいうのだろうか?

十六階層のボス部屋とは違う覚醒の仕方だが、この方が身体への負担は少ないはずだ。

俺の動きが早くなった訳では無いので、視覚から入る情報に対して頭の回転を早めて先手を取るべく動き出す。

【読者の皆様へお願い】


いつもありがとうございます。

皆様のブックマークと☆ポイント評価で筆者のモチベーションが保たれています。

興味を持たれた方は是非ブックマークとスクロールして下部の【☆☆☆☆☆】を【★★★★★】にお願いします


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
  ▼▼▼ 文庫版 画像をクリックすると紹介ページにアクセスできます ▼▼▼  
表紙絵
     ▼▼▼クリックするとアニメ公式ページにアクセスできます ▼▼▼  
表紙絵
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ