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第498話 ガールミーツガール

今日は朝からそわそわして落ち着かない。

春香の強い希望で、パーティメンバーに引き合わせる事になったからだ。

3人の性格的に喧嘩するとは思えないので、年齢も近いし仲良くなるんじゃないかとは思うが、間に入る俺は何となく落ち着かない。


「おはよう」

「うん、おはよう」


駅前で春香と待ち合わせて合流するが、いつも通り可愛いのに、表情はなんとなく硬い気がする。

春香も良く知らない相手に会う事に緊張しているのかもしれない。


「春香、それじゃあ行こうか」

「うん」

「2人共いい奴だから、大丈夫だよ」

「…………うん」


俺達はパーティメンバーの待つ場所まで向かう事にした。


「海斗、2人に会う前に一つ確認しておきたいんだけどいいかな」

「なに?」

「今日会う2人は女の子なんだよね」

「うん、そうだけど」

「その2人は可愛かったりするのかな」

「まあ、一般的には可愛いんじゃないかな」


あれ?春香が自分で聞いて来たくせに正直に答えたら反応がおかしい。


「………今日会う2人とは付き合って無いんだよね?」

「え?どう言う事?付き合うって………」

「付き合うって言うのは、恋愛的な意味でだよ」

「恋愛?いや、いや、無い無い。そんな事ある訳ない」

「本当?」

「本当!」

「残りの1人とも………」

「無い、無い」


一体春香は何を言い出すんだ。

俺と3人が付き合うなんてあるはずが無いのに何を突飛な事を言い出してるんだ?


「でも可愛いいなら、ちょっとはそんな気にもなるでしょ」

「全くならないから!」

「それって……海斗ってまさか女性じゃなくて男性に………」

「いや、怖い事言わないでくれ。ただでさえ探索者は男性比率が高くて、そう言う噂をよく聞くんだから、冗談で済まなくなるんだって」

「男性比率が高いのにどうして海斗のところは女性比率が高いのかな」

「そう言われても、彼女達がパーティ組むのは決まってて最後に俺が誘われて入ったからだけど」

「それって俗に言うハーレムパーティじゃない?」


春香が止まらない。

なぜかエキサイトしてきて、段々と表情が険しくなって来ている気がする。


「ハーレムって、漫画じゃないんだからそんな事あるはずないだろ。そもそも俺はどう考えても主人公じゃないし」

「じゃあ、ヒモパーティって事なのかな」

「春香………ヒモって。それは、確かにハーレムよりはヒモの方が現実的な気もしなくはないけど、違うから!俺もちゃんと活動してるから!誤解しないでくれ!」

「まあ海斗が貢いでもらうのは難しいと思うけど。う〜ん」


春香の言葉が心に刺さる。

俺はハーレム主人公でもヒモでも無い。と言うか1度たりともそうなりたいと思った事は無いが、完全に否定されてしまうと自分の主人公適性を完全否定された様で、なんとなく悲しい。


「春香、そろそろ着くよ」

「そう、2人はもう来てるかな」

「あ〜多分あれじゃないかな」


後ろ姿だが、奥にミクとヒカリンらしき人影が見える。


「お〜い!」

「ああ、おはよう海斗!」

「おはようございます海斗さん」


やはりミクとヒカリンだった。

普通に朝の挨拶をしただけだが、何故か肌寒い。

ショッピングモールの入り口付近なので冷房が効きすぎているのか?


「海斗………海斗さん……………名前」


なんとなく、春香の様子がおかしい気がする。


「春香、こっちが森山ミクさんと田辺光梨さん」

「あ、うん。葛城春香です。よろしくお願いします」

「こちらこそよろしくね。私同い年だからそんなに硬くならなくてもいいわよ春香ちゃん」

「春香さん私の方が年下ですから、もっと砕けた感じで大丈夫です」

「それにしても海斗にフルネームで呼ばれると変な感じね」

「はい、ちょっと新鮮なのです」

「…………あの、普段は何て呼んでるんですか?」

「え?普通に名前よ。私がミクでこっちがヒカリン」

「……………………ミクとヒカリンです……か」

「うん、春香さんもこれからそう呼んでね」

「…………はい」


にこやかに挨拶が終わって、中のカフェに移動することになったが、何となく春香の元気は無い気がして心配だ。

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― 新着の感想 ―
[良い点] うーん!修羅場!! でもこれがオイラたちが一年待ち望んだ瞬間だから!!
[一言] 海斗は読者引くレベルで春香スキーだから安心していいのにね
[一言] やっと山場か・・・
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