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第483話 マジックポーチ?

マジックポーションを4つ購入したので、これで今週はMPの心配無くダンジョンに潜れるだろう。

出費は痛いが春休み期間中にどうにか距離を稼ぎたいので、これは必要経費だろう。

せっかくダンジョンマーケットに来たのでおっさんの店にも顔を出す事にする。


「すいませ〜ん」

「おう、坊主か。良いところに来たな。入ってるぞ」

「入ってる?」

「あ〜?坊主が予約頼んで来たんだろうが」

「もしかして、マジックポーチですか?」

「お、おう。まあ似たようなもんだ」


?おっさんの言い回しにちょっと引っかかる感じがする。似たようなもん?マジックポーチじゃないってことか?


「運良く、引退する探索者が装備一式売りに出たんだけどよ、そこに入ってたんだ。坊主ラッキーだったな。こいつはマジックポーチよりレアだぜ!」

おっさんが持ってきた薄汚れたそれは確かにポーチの形では無い

「随分汚れてますね………」

「そりゃあ前の持ち主が肌身放さずつけてたんだからそのぐらい当たり前だろ〜が。むしろ歴戦の証ってもんだ」

「……………」


なんと表現したらいいんだろうか?

10年ぐらい使い古された下着のような印象を受けてしまうが、中古を頼んだのは俺だからこれは仕方がない事なのだろう。

勝手に中古でも結構綺麗だろうと思い込んでいた節があるが、これは完全に俺の落ち度だ。

金には代えられないので我慢するしかない。


「しかもだ!まとめて買い取ったから、これも格安だぞ!聞いて驚け250万で売ってやるよ」

「250万ですか?格安じゃないですか」

「おお、そうだろう。滅多にこんな掘り出しもん出ね〜んだぞ。俺に感謝しろよ」

「…………あの〜、安い理由を聞いても良いですか?」

「理由?そんなもんね〜よ。ただな、これはポーチじゃね〜んだよ」

「すいませんこれって何ですか?微妙にウェストポーチっぽい気もしますけど違うんですか?」

「ああ、大体あってるぜ」

「大体って本当はこれはなんですか?」

「聞いて驚くな。これはマジックポーチより遥かにレアなマジック腹巻だ!」

「腹巻………ですか?」

「おお、腹巻だ。ただな日本古来の腹巻って言うより、海外とかの旅行用に使う腹巻みたいな感じだな」

「……やっぱり腹巻なんですね」

「おお、だから腹巻だって言ってんだろ。ただな、こうやってサイズ調整も出来る腹巻なんだよ」

「荷物はこのチャックから入れるんですよね」

「おお、そうだぞ。マジックポーチよりは若干容量は落ちるけどよ、坊主1人分の装備は余裕でいけるだろ」

「そうですか。念の為に装備一式取ってくるんで待っていてもらえますか?」

「おお、いいぞ」


そう言うと俺はいつものレンタルロッカーまで戻って荷物と装備一式を纏めておっさんの所へ急いだ。


「お待たせしました。これが俺の装備一式なんで入れてみていいですか?」

「おお、いいぜやってみろよ」

「これってどうすればいいんですか」

「そりゃ、腹巻なんだから腹に巻いて使うに決まってんだろ」

「それじゃあ、お借りします」


若干の抵抗感はあるが背に腹は代えられない。

俺はマジック腹巻を腹に巻いて、手持ちの荷物を入れてみる。


「おおっ!」


不思議な感覚だが物を入れて手を離すと無くなっている。

ちょっと感動だ………


「これって取り出す時はどうするんですか?」

「そりゃあ手を突っ込んで探すしかね〜だろ」

「ああ、そうなんですね」


物を入れる時はこれぞマジックアイテムって感じだが取り出す時は、全くファンタジー感が無いな。アナログと言うかマニュアル感全開だな。

入れるときにしっかり仕分けて入れないと取り出すときに苦労する感じか。

どうやらパソコンのフォルダのようにはいかないらしい。

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― 新着の感想 ―
[一言] どこでもゲート 四次元腹巻 次はタケコプターが欲しいな
[気になる点] マジック腹巻きを装備すると、声が大山のぶ代さんにきこえるようになる副作用はありませんか?
[一言] ある程度の中古装備とかダサい装備は別にいいけど 他人が長いこと使用した汚い腹巻きを250万円も出して装備する主人公は生理的に嫌だなぁ
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