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第432話 ゴッドサンダースプラッシュ

ラッターランドの開演と共に順番に入場したかと思うと、先に入った人達が猛ダッシュを始めているのが見える。


「春香、なんか先に入ってる人が走ってるんだけど」

「うん、人気のアトラクションに先に向かってるんだと思う」

「なんか凄いな。俺達も走る?」

「急いだほうがいいとは思うけど、走らなくても大丈夫だよ。今スマホで1つは予約しといたから」

「え?アトラクションってスマホで予約できるの?」

「うん、中に入ってからしか出来ないんだけど予約できるんだよ」


スマホでアトラクションの予約………思いもつかなかった。

遠足の時はスマホも持ってなかったし、もちろん予約なんかしなかったが、俺の知らないうちにテーマパークの進化が凄い。


「それじゃあ最初にどれ乗ろうか?」

「それじゃあ朝の方が空いてるから1番人気のゴッドサンダースプラッシュに行ってみようよ」


春香の勧めで足早に目的のアトラクションに向かうがゴッドサンダーとはまるでシルのスキルの様な名前だが本物の凄さは見た者にしか分からないだろう。


「名前からしてジェットコースターなんだよね」

「そう。だけどジェットコースターが最後に水面ギリギリを走るんだよ。乗ったことあるけどあれはすごいよ」

「ふ〜ん、そうなんだ」


遠足の時にはそんな乗り物は無かった気がするので新しく出来たのだろう。

そもそも両親が余り連れて行ってくれなかったせいだと思うが、俺の記憶の中にジェットコースターに乗った覚えがほとんど無い。


「…………これ?」

「うん、そうだよ。すごいでしょ」

「なんか高く無い?」

「うんラッターランドの中では2番目の高さだって」

「これで2番目?」


俺の目の前には高層ビルを凌ぐ高さから落ちてくるジェットコースターがあった。

ここってラッターをモチーフにしたアトラクションだよな………

ラッターってこんなに激しい感じじゃ無かったと思うけど。

圧倒されながらも列に並ぶ事にするが既に30分待ちとなっている。


「もう30分待ちなんだな〜。みんなすごいなぁ」

「30分だったらいい方だよ。1番待つ時で3時間ぐらいはかかるんだよ」

「3時間………ダンジョンに潜れそうだな」

「海斗、ダンジョンにジェットコースターは無いでしょ」

「うん、そうだね」


どうも最近頭の中の基準がダンジョンになりつつあるので、ちょっと良く無い傾向なのは自分でも分かっているのだが、もしかしたらダンジョンに潜りすぎなのかもしれない。

それにしても春の快晴の中ジェットコースターを前に春香と順番待ちをしているなんて、まるでデートのようだ。

もしかして周りの知らない人が見たら恋人のように見えるかもしれない。


「ク〜ッ」

「海斗どうかした?」

「いや、なんでも無いよ。ちょっと妄想に……」

「えっ?」

「いや、ジェットコースターに乗ってるのを想像して」

「うん、楽しみだね」


春香と話しをしているうちに順番が近づいて来て乗り口へ誘導されて行く。

どうやら、ラッターが悪さをして神様から逃げると言う設定のジェットコースターらしいが、ジェットコースターなのに乗り口までエレベーターで運ばれて行く。


「春香、エレベーターで行くんだね」

「うん、そうだよ。スタートからまず落ちるんだよ」

「落ちるんだ……」


俺の知っているジェットコースターは最初低い所から登って行くイメージだが最初から落ちるのか。

初めてのアトラクションに段々緊張して来てしまった。遂に順番が来てゴッドサンダースプラッシュに乗る事になったが、なぜか1番前に乗る事になってしまった。


「春香、1番前になっちゃったんだけど」

「うん、楽しみだよね。私も1番前は初めてだよ」


キャストの人のレッツラッターの掛け声と稼働した機械音と共に俺を乗せたゴッドサンダースプラッシュが進み始めた。

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