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第418話 赤色

15階層を更に進んでいるが、この階層を朝から晩までずっと潜る事には問題が発生してきた。

1番の要因は俺のMP不足だ。俺のMPはレベルの割にそれ程多い方では無い。『神の祝福』の恩恵で増加傾向にあるとは言え、今の俺のほとんどの攻撃にはMPの消費が伴うがそれに比べると総量が少なめだ。

同じ事はあいりさんにも当てはまるが、彼女の場合MP消費無しの通常攻撃も多用しているので、まだなんとかなっている。

この階層のモンスターはそれなりに強いのでMP使用無しで乗り切るのはかなり厳しい。

低級ポーションでもMPは回復するのだが、以前は1本使うとHPもMPも全快していたのだが、低級ポーションで回復するのは大体HP60MP30ぐらいだ。今は残念ながら1本でMPが全快する事は無い。

最悪、シルとルシェを前面に押し出し俺達がついて行くと言う手も無いではないが、それは自分達の能力以上に背伸びをしてしまっている感もあり出来ればやりたく無い。

メンバーで相談した結果ダンジョンに潜るのは朝10時から夕方4時までで、間にランチと休憩を挟む。MPの状況を見て早めに切り上げる事も検討すると言う事になった。


「みんなの足を引っ張るみたいで申し訳ない」

「普通のパーティは帰る時間も考えるんだから、私達は十分潜ってる方でしょ」

「そうですよ。多分こんなにずっと潜ってるパーティはそう無いですよ」

「女性中心のパーティでこれだけストイックに潜ってるのは稀だろう」

「えっ、そうですか。そんなもんですかね」

「海斗は、ほぼダンジョン中毒だから感覚が麻痺してるのよ」


まあ確かに1日8時間潜っていれば、そこそこ潜った感はあるので、このぐらいでいいのかもしれないが、本心はもう少し潜りたかった。


「ご主人様、敵モンスターです。1体ですので先程のモンスターと同じかもしれません」

「じゃあ、俺とベルリアとあいりさんが近接を挑むから、シルは後方で『鉄壁の乙女』を。ヒカリンはいつでも『アイスサークル』を発動出来るように待機して」


さっきは苦戦したが先程ベルリアが倒し切ったのを見る限り近接攻撃が正解な気がするので、今度は対策を立てて臨む。

進んでいくと、先程同様の姿のレッサー龍が待ち構えていたが、さっきの龍は緑系の体色だったのが今度のは赤い。

色で何か違うのかは分からないが、事前の作戦通りに動き出す。

念の為にナイトブリンガーを発動してからレッサー龍に向けて走り出す。

俺の横にベルリア、そして少し後方であいりさんが駆けていく。

後方からミクが援護射撃をしてくれているが、赤い龍も先程の龍と同じく魔法攻撃への耐性に自信があるようで避けもしない。

俺も距離を詰めるべく更に走るが、前方の龍が口を開けようとしているのが見えた。

ファイアブレスが来ると思った瞬間、ヒカリンが打ち合わせ通り『アイスサークル』を発動してブレスを防いでくれようとするが、赤い龍が吐いたのは火では無かった。

吐いたのは大量の紫色のガス。

見るからにやばそうな色のガスを吐き出した。

ガスが氷に触れても氷自体に変化は無かったので、ある程度防御壁としての効果はあったようだが、氷の柱を越えて紫色のガスが漂っている。

これはどう考えても体に良くないガスだ。

所謂毒ガスの類にしか見えない。


「あいりさん、一旦距離を取りましょう」


ベルリアはこういうのには耐性があるので放っておいても問題無さそうだが、俺達はやばい。

俺は、紫色のガスに恐怖を覚え突っ込むのを一旦やめて、ガスの届かない中間距離でタイミングを計りながら戦う事にする。

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