表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
358/980

第355話 プライスレス

俺は今2階層に来ている。

昨日、浪漫武器『ドラグナー』を購入したので、俺に使えるのか確認しに来た。

それとまだほとんど使用した事の無い『ゲートキーパー』をもっと検証したかった。


「ご主人様 ゴブリンです」


眼前にゴブリンが現れたので『ゲートキーパー』を発動してみる。


『ゲートキーパー』


……………全く反応が無い。

可能性としては十分に考えられた事だが、どうやら交戦中はスキルが発動しないようだ。

戦闘中に『ゲートキーパー』が使えれば緊急離脱用にこれ以上の物は無かったのだが使えない物は仕方がない。


『ゲートキーパー』に戸惑っているうちにゴブリンが迫って来てしまった。

咄嗟に理力の手袋の力でゴブリンに1発入れてからナイトブリンガーの力を発動させる。

レベル21となった今ゴブリン相手であれば完全に気配を消す事が出来るので、そのまま後ろに下がって『ドラグナー』を構える。

既に『ドラグナー』には魔核を10個吸収させてバレットも10個装填してある。

しっかりとゴブリンに狙いをつけてトリガーを引いてみる。


「カチッ」


トリガーを引いた音だけが小さく響いて何も起こらない。

あれ?何も出ない。壊れているのか?それとも俺では使えないのか?

少し焦りながらも、すぐに次の動作に移る。

この『ドラグナー』は魔法で発動すると言っていた。それならこの銃は勝手に持ち手の魔法を認識してくれるのか?複数の魔法を使えるヒカリンが使った場合はどうなるんだ?勝手に『ドラグナー』が魔法を選ぶのか?

普通に考えると持ち手側がセットする必要があるのでは無いだろうか?


「ウォーターボール」


俺は魔氷剣を発動させる要領で『ドラグナー』に魔法を纏わせてみた。

これでどうだ?

俺は再び右手で狙いを定めてゴブリン目掛けてトリガーを引く。

その瞬間『ドラグナー』の銃身部分が青色に発光した後先端に収束して


「ドゥン」


魔核銃の射出音とは全く違う重低音の射出音が聞こえて青白く光った弾が光の残像を残してゴブリンの向こうに消えて行った。

魔核銃には無い重い反動のせいで、銃口がズレた。

慌てて俺は2発目をゴブリン目掛けて放つ。


「ドゥン」


再び重い衝撃と射出音と共に青白く光る弾が一瞬でゴブリン迄到達した瞬間、ゴブリンに着弾した部分が弾けて消失してしまった。

高速の弾道が本当に見えているわけでは無いが、光の尾を引いているので見えたような気になってしまうのだろう。

それにしてもこの銃はすごい。魔核銃とは威力が違う。そしてカッコいい。

銃なのに射出されたバレットが青く光っている。しかも射出の瞬間銃身も光ってカッコいい。

唯一の心配は隠密状態の時に相手からこの光は認識されてしまうのだろうか?

それを差し引いても、流石はおっさんが浪漫武器と言うだけあってかなり凄い。

先程の射出で気がついた事が2点ある。

まず咄嗟に撃った2発目は魔法を詠唱していないが射出出来た。

これは最初に『ウォーターボール』を詠唱した効果がまだ残っていたのだと思うが、この状態で何発撃てるのかは確認が必要だろう。

そしておっさんが『ウォーターボール』では効果が厳しいと言っていたので先程の弾はブレスレットの効果が付与された『アイスボール』が適用されているのだと思われるが、普段と違い身体の拘束感が無かった。

理由はわからないが、魔道具同士親和性が高いと言っていたので、俺を介さずにブレスレットの力を使ったのかもしれない。

その後も何体かのゴブリンと交戦した結果いくつかの事が分かった。

詠唱が必要なのは最初の1回だけ。その後は10発迄詠唱無しで射出する事が出来る。

そして装填し直した場合また最初の1発目には詠唱が必要となる。

また魔核10個で撃ち出せるバレットは10発。魔核1個で1発だ。

そしてMPは1発打つ毎に『ウォーターボール』同様4ずつ消費されていた。

今の俺だと最大で12発撃てることになるが、バルザードや『ゲートキーパー』の事を考えると、今の段階では上限8〜9発だろう。

ちなみに『ゲートキーパー』は1回の発動でMP5が必要だった。

つまり『ドラグナー』を1発発動する毎に魔核1個とMP4とバレットが1つ必要になる計算だ。

確かに燃費はすこぶる悪いが、確実に火力はアップした上にカッコいい。

やはりカッコいいはプライスレスかもしれない。

【読者の皆様へお願い】


いつもありがとうございます。

この作品は皆様のブックマークと☆ポイント評価で支えられています。

興味を持たれた方は是非ブックマークとスクロールして下部からの☆ポイント評価をお願いします。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
  ▼▼▼ 文庫版 画像をクリックすると紹介ページにアクセスできます ▼▼▼  
表紙絵
     ▼▼▼クリックするとアニメ公式ページにアクセスできます ▼▼▼  
表紙絵
― 新着の感想 ―
[気になる点] 戦闘中にゲートキーパーが使えないのは何か理由があるんでしょうか? これがVRものだと「ゲームだから」って事なんでしょうが
[一言] ひたすらDD化していくね
[一言] かっこいいは最強 かっこいいは精神的にもプラスに働く
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ