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第310話 リベンジ

俺は今13階層を進んでいる。

正直1日で気持ちの切り替えが完全に出来た訳ではないが、目の前の事に集中するしかないのでダンジョンを進んでいる。


「海斗、昨日ちょっとおかしかったけど大丈夫なの?」

「ああ、まあ、大丈夫。いろいろ考える事があって……」

「そう。悩みがあったら相談ぐらいのるわよ」

「うん、まあ、とりあえず大丈夫だと思う」


昨日は余程精神的にきていたのか、ミクにも悟られていたらしい。

間違ってもメンバーにも迷惑がかからないようしっかり集中して臨むしか無い。


「海斗、お前馬鹿だろ」

「ルシェ、急に何だよ」

「昨日のドリュアスだろ」

「なにを言ってるんだよ」

「顔と態度に出過ぎなんだよ。あれはただの敵だぞ、いちいち気にするだけ無駄だ」

「………」

「見た目が人型なだけのモンスターだぞ。ゴブリンとかと大差無いぞ」

「そうは言ってもな〜。ゴブリンとは違うぞ」

「それはお前が女好きだからだろ」

「違うって。そうじゃない」

「まあ、女はわたしが片っ端から潰してやるから安心しろ」


ルシェにまで心配されてしまったが、随分と不穏な言葉だ。『女は片っ端から潰す』

別に男でも人型であれば同じことだと思うが、その場合はどうするつもりなのか……


「ご主人様、前方にモンスターです。頑張って下さいね」


ここまでみんなに気を使われて頑張らない訳にはいかない。

向かって行くと、そこにはドリュアスが2体待ち構えていた。

どうやら精霊とはいえ火蜥蜴と同じようにドリュアスは1体限定のモンスターでは無いらしい。


「は〜っ、ふ〜」


俺は深呼吸をして気持ちを整える。昨日も考えたが、この道を進む限り避けては通れない。


「前衛にあいりさんとベルリアが立ってください。俺は後ろから右の奴を仕留めます。ヒカリンとミク、スナッチでフォローともう1体の足止めを頼んだ。シルとルシェは待機だ」


覚悟は決まっているが、目を見るとまた魅了されてしまう可能性があるので、俺はナイトブリンガーの能力を発動して、気配を薄める。自分自身の気配も薄めるよう意識をして、ドリュアスの正面から外れて、ドリュアスの意識を俺から外す。

意図を汲んだベルリアとあいりさんが正面から同時に斬り込む。

植物の盾により防がれているが、別方向からミクがスピットファイアを連射してドリュアスの意識を逸らす。

もう1体はヒカリンとスナッチで牽制してその場に留め置いている。


完全にドリュアス2体の意識は、俺から逸れた。

素早く音を立てないようにドリュアスの横を回り背後に近づく。


「ふ〜」


俺はもう一度大きく静かに息を吐き覚悟を決め、一気にドリュアスの背後迄踏み込んでからバルザードをドリュアスの背中に突き立て、切断のイメージを重ねそのまま横薙ぎに真っ二つに斬り裂いた。

魅了はされていないが、突き立て斬り裂いた瞬間に俺の精神に大きな負荷がかかるが、覚悟していたので動きが止まる事はなかった。

俺が1体倒すと同時にミクは攻撃を残りの1体に向け、あいりさんもその場から『アイアンボール』を放つ。

それを口火にヒカリンも『ファイアボルト』を仕掛けたのでドリュアスの意識は完全に前方へと注がれた。

俺はそのまま、大きめに迂回して背後に近づく。

ベルリアも意図を汲んで前方から斬りかかっている。


「す〜っふ〜」


再度呼吸を静かに整えてから、完全に無防備となったドリュアスの背中に一気に踏み込み、バルザードを突き立て、先程と同じく切断のイメージをのせて一気に仕留めた。

ふ〜。今度はシルとルシェの力を借りずにドリュアスを倒せた。

いつも以上に疲れたが、2体とも俺が止めをさせたので良かったと思う。

戦闘が終了してから、地面を見ると久々にドロップアイテムが残されていた。

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