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第288話 人の感覚

俺は今12階層に来ている。

先週来なかった為、約半月ぶりとなるので、慣れるまで少し違和感があった。

足下の砂地そして1番はナイトスコープによる視界だ。


「そういえばベルリアの剣が2本になってるんだけど、2刀流なの?」

「はい、マイロードが私の為に2本も下さったのです。これからは今までの2倍頑張ります」

「そうなんだ。でもそんなに重そうな剣を片手で大丈夫?」

「はい、全く問題ありません。この通りです」

「へ〜っ。小さくてもやっぱり悪魔なのね、凄い力じゃない」

「はい。ミク様の事もお守りしますので安心して下さい」

「そうね、よろしく頼むわね」


しばらく歩いているとシルから


「ご主人様、前方に敵モンスターです。4体です、ご注意を」


久々の12階層での戦闘だ。ヘマをしないようにしっかり集中して臨みたい。

臨戦態勢を整えて待っていると視界に燃え盛る炎の球が映ったので慌てて回避する。

この炎の球はサラマンダーか!

炎の球に注意しながら地面を凝視する。

いたっ!小さいのが2匹見える。


「みんな、サラマンダーだ、地面に向かって攻撃してくれ。ヒカリンは『アイスサークル』で攻撃、ミクはスナッチと一緒に見つけ次第攻撃してほしい。他のメンバーは後方待機で何かあったらすぐにフォローにはいって」


俺も目視できている火蜥蜴にむかってバルザードの斬撃を放つが、的が小さく動くので当たらない。

平面ダンジョンで大きい相手に戦っていたせいで感覚がずれてしまっている。蜥蜴は蜥蜴でも竜の遠い親戚を相手にしていたので質量で言うと数千分の1?いや数万分の1かもしれない。

当たらない。やはり俺とは相性が悪いので早く次の階層まで抜けたい。戦闘だけなら24階層のモンスター相手でもどうにかなったので、モンスターの強さの問題ではなく明らかに相性の問題だ。

ベルリアも2本の剣を手に敵を捕捉しようとしているが、正直普通の剣でこの相手を倒すのは無理じゃないだろうか?もっと面積の広い武器か魔法的なものが必要だと思うが、ベルリアにはどちらもないので無理っぽいい。

しかし張り切っているベルリアは、そんな事は無視してひたすら火蜥蜴を追い回している。いっそのこと剣の腹の部分で、もぐらたたきのように押しつぶした方が可能性があるかもしれない。

ただベルリアは時々飛んでくる火球を双剣で斬って落としているので、ある意味それで十分役目を果たしている。

俺達が手間取っている間にもヒカリンが『アイスサークル』で1匹を捕らえたので、すぐさま俺がバルザードの斬撃を飛ばして消滅させる。

残りの3体もミクとスナッチのペアが確実に仕留めていき間もなく戦闘が終了した。


「ヒカリン、ミク助かったよ。久しぶりに相手にするとやっぱりここのモンスターは手強いと言うか、俺は苦手だな」

「小さいからしっかり狙いを定めないと難しいわね」

「私は少し慣れてきた感じがするのです」


ヒカリンは慣れてきたと言っているから、これはやっぱり人間の感覚的なものだな。平面ダンジョンでのモンスターとの落差に感覚がついていってない感じがするので、次からはしっかり対応していきたい。


「ベルリアもやり方は少し変えた方がいいんじゃないか?」

「そうですね、ありがとうございます。次からは少し変えてみます。任せてください!」


相変わらず返事は良いが、本当に理解しているのだろうか?ベルリアの場合、技術に頭の回転がついて行っていない気がするのが残念なところだと思う。

これで頭が切れれば、ものすごい戦力になっている気がするのに非常に惜しいが、それがベルリアだと思うと、これはこれで愛着も湧いてくるので不思議なものだと思う。

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