表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
211/980

第211話 ナイトブリンガーの力

俺は今11階層をどんどん進んでいる。

すぐにファラオっぽいミイラと犬っぽいミイラが出現したが、ファラオの方はナイトブリンガーの効果で背後に回り込んであっさり片付けることが出来た。

犬っぽい方は、ミイラとは言え鼻が効く様で、ナイトブリンガーの効果を発動しても完全には欺く事が出来ず、背後に回り込もうとしたが少し反応されてしまったのですんなりとは後ろに回り込む事は出来なかった。

ただ視覚による認識は阻害されている様で、完全に居場所を特定している感じでも無いので、そのままバルザードの斬撃を飛ばして消滅させる事が出来た。

十分に11階層のモンスターにも通用しているようだが、鑑定書の敵意のある相手から、わずかに認識を阻害するという内容以上に効果がある様な気がして他のパーティメンバーにも聞いてみたが


「たぶん海斗さんだからじゃないですか。」


「そうだな海斗だからだろうな。」


「海斗ってもともと気配消せてたじゃない。その上にナイトブリンガーの効果が上乗せされてモンスターに対しては完全に隠密状態なんじゃない?」


「ちなみにみんなには、どんな風に見えてるのかな。」


「特に変わった感じはないのです。」


「見えなくなったりとかは全くないな。」


「私もよくわからないけど、モンスターに効果があるから見えなくなってるんじゃない?」


「そうか、それは良かったよ。」


3人共にナイトブリンガーの影響は受けていないらしい。本当に良かった。正直ホッとした。これで見えなくなったとか言われると心が折れてしまう所だった。

それとナイトブリンガーの効果も、俺だからと言われるとそんな気もして来た。もしかしたら漆黒のこの鎧は俺にぴったりのアイテムだったのかもしれない。

いずれにしろ、MPを消費する点を除けば戦闘において有用な効果なのは間違いないので今後も調整しながら使って行こうと思う。

ただしナイトブリンガーにも重大な欠点があった。

とにかく暑い。

もともとスーツが暑い上に鎧の所為で蒸れるのだ。今まではそれをマントのエアコンがカバーしてくれていたのだが、エアコンの風までも鎧が防いでしまっている。暑さを紛らわせる為にヒカリンに『アイスサークル』を使用してもらっても鎧越しでは著しく冷却効果が低下しているので、この11階層ではかなり厳しいものがある。

その為、今までよりも水分補給の回数を増やしながらどんどん進んで行く。

出てくるモンスター達も隠しダンジョンの偽神達に比べると明らかに格落ちするので、パワーアップしたメンバーには正直物足りない感さえある。


「みんな、私事で申し訳ないけど、鎧の所為で蒸れてかなり暑いんだ。なんとか早くこの階層を抜けたいから、何時もよりもハイペースで進んで行きたいんだけど、大丈夫かな。」


「そうだな。隠しダンジョンも攻略したし、この階層は早く抜けても問題ないだろう。」


「そう思うのです。」


「私もそれでいいと思う。」


俺のお願いを受け入れてもらう形でどんどん進んで行ったお陰で、今日1日でダンジョンの半分以上と思われる位置までマッピングが終了していた。

このまま行くと明日には11階層を抜ける事が出来る気がするので非常に順調だが、調子に乗ってナイトブリンガーの効果を乱発したのでMPが欠乏気味になってしまった。

明日からはMPの残量にも注意しながら使用していこう。

探索終了後ゲートまで戻ってからのシャワーは普段よりも何倍も気持ちよかった。やっぱり蒸れるときつい。

解散後、レンタルボックスに装備を片付けてからコンビニに寄ってアイスを買って食べたがいつも以上に美味しかった。

帰る途中に鎧の蒸れがどうにかならないか考えて、ドラッグストアで貼る冷却シートを買ってみたので、これをスーツの中にいっぱい貼ってから明日は探索に臨もうと思う。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
  ▼▼▼ 文庫版 画像をクリックすると紹介ページにアクセスできます ▼▼▼  
表紙絵
     ▼▼▼クリックするとアニメ公式ページにアクセスできます ▼▼▼  
表紙絵
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ