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第205話 ギルドでバレた

俺は今11階層を歩いて戻っている。

鎧でわからないが、おそらく中はスッポンポンのベルリアを先頭に急いで10階層のゲートを目指している。

隠しダンジョンでかなり消耗してしまった上にマントも無くなってしまったので、あまりゆっくりしていられない。

もしかしたらマントだけ別売りしているかもしれないのでマントに付属していた超小型エアコンは念の為に回収しておいた。

ヒカリンもMP切れを起こしており『アイスサークル』に頼ることもできないので、俺が『ウォーターボール』で小さな氷の塊を発現させながら、何とかたどり着くことが出来た。

疲れた・・・

ベルリアと一緒にシャワーを浴びてから解散しようとしたがルシェの強烈な視線を感じる。


「なんだ?なにか言いたいことでもあるのか?」


「まさか忘れてないだろうな?」


忘れる?なにを・・・

すぐには何の事か理解出来なかったが、ふっと天啓が降りて来た。


「あ、ああ、もちろん覚えてるよ。当たり前じゃ無いか。俺がルシェとの約束忘れるはずないだろ。ははは。今か?今がいいのか?」


「いや、覚えてるならいい。今度ゆっくりしてもらうからな。」


「ああ、任せとけ。」


気が抜けたのと疲労もあって、ルシェとの約束は頭の中から消え去ってしまっていた。

もし完全に忘れていたらどうなっていたか想像するのも恐ろしい。


「それじゃあ、みんな明日は休養日に充てようと思うんだけどいいかな。一応ドロップアイテムの鑑定だけ行ってこようと思うんだけど。一緒に行く?」


「一応、ギルドに報告もしないといけないだろうから一緒に行くよ。」


あいりさんの言葉に他の2人も同調したのか明日4人で向かうことになった。

とにかく今日は帰って夕飯を食べたら寝よう。

その日の夜は泥との様に眠ったが、『暴食の美姫』の影響か朝起きても、なんとなく身体が重い。

待ち合わせの時間に遅れない様にギルドに向かうと既に他の3人は集合していた。


「おはようございます。お待たせしました。それじゃあ最初に報告から行こうか。」


ギルドの着いてから4人で一緒に日番谷さんの窓口に並んで待った。


「こんにちは。今日は魔核の買取でしょうか?」


「いえ、ドロップアイテムの鑑定を頼みたいのと、少し報告したい事があります。」


「はい。どうされましたか?」


「俺達、今11階層に潜っているんですけど。」


「素晴らしいペースですね。流石です。」


「11階層の途中でほんの少し床に穴を開けたんですよね。」


「穴ですか!?」


「地面の下に隠しダンジョンがあって、入る為に小さな穴を開けたんです。でもちゃんと 攻略して来ましたよ。」


「隠しダンジョン!?まさか2つ目ですか?」


「はい。そうなんです。結構強い敵ばっかりでした。」


「隠しダンジョンなんてそんなに見つかるものじゃないんです。しかも2つ目ですよ。高木様のパーティはやはり普通では無いですね。流石は『黒い彗星』ですね。隠しダンジョンではどんなモンスターが出現したのでしょうか?」


「日番谷さん・・・『黒い彗星』って。本気で言ってますか?」


「ふふっ。半分は本気ですよ。」


「あの〜。ちょっといいですか?『黒い彗星』ってなんの事ですか?」


「えっ、ご存知無いんですか?最近流行っている高木様の2つ名ですよ。」


まずい。


「あっ、日番谷さんっ。その話はいいですよ。」


「海斗って2つ名があったの?しかも『黒い彗星』ってなんかカッコいいじゃない。」


「いや、それは・・・」


「海斗さん。どうして『黒い彗星』なんですか?」


「それは・・・」


「超絶リア充『黒い彗星』が正式名称ですよ。」


「ああ・・・」


「海斗、超絶リア充『黒い彗星』とは一体なんなんだ?」


ここまでバレてしまっては、もうどうしようも無いので、2つ名の由来を話すことにした。


「それで最近、黒ヘルメットやめてたのね。言ってくれればいいのに。」


「そうですよ。私達は海斗さんがそんな人じゃないのわかってますから。」


「そうだぞ、隠す必要なんか全くないぞ。むしろ『黒い彗星』かっこいいじゃないか。鎧も黒い鎧が手に入ったしぴったりじゃないか。」


正直、変に思われないか心配だったが杞憂に終わったようだ。一朝一夕では無いメンバーとの絆を感じる。

よかった。


「それはそうと、ダンジョン内はエジプトの神を模倣したモンスターばっかりでした。」


「神を模倣ですか?そんなモンスターを相手に皆様、お怪我は無かったですか?」


「俺とサーバントが怪我しただけで済みました。よかったですよ。」


「よかった?高木様は大丈夫だったのでしょうか?」


「肩口をレーザーみたいなので焼かれたり、剣で斬られたり、ファイアボールくらったりしたんですけど、もう治りました。」


「高木様。とても大丈夫とは思えないのですが・・・とにかく後で奥に来ていただけますか?詳しい内容をヒアリングさせてください。」


「わかりました。じゃあ後で話しますから、鑑定を先にお願いします。」


そう言って、着込んで来た黒い鎧一式と魔道具らしい小さな銃の様な物を見せる事にした。

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