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第176話 クリスマス

俺は今期末テストを受けている。

もちろん全問できたわけではないが、今までで1番の出来かもしれない。これさえ乗り切れば、待望のクリスマスが待っていると思えばテストなど何の障壁にもなり得ない。

無事に全教科のテストが終了した。


「海斗、テストどうだった?今回の結構難しくなかったか?」


「いや、俺は今までで1番できたかもしれない。」


「山でも当たったか?そんなテストで自信のある海斗を見た事ないぞ。」


「今回は、やる気と集中力が違ったんだ。」


「そんなもんか。そういえば冬休みどうするんだよ。どっか行くのか?」


「今のところ特に予定はないな。」


「クリスマスどうするんだよ。寂しく3人で遊びに行くか。」


「悪い。俺はちょっと予定があるんだ。」


「もしかして葛城さんか。ついに誘ったのか。」


「ああ、まあそうだけど。」


「そうか、冬だけどついに海斗にも春がきたのか。告白してOKもらったんだな。」


「いや違うって。クリスマス一緒に遊ぶ約束しただけだ。」


「おいおい、そんな事あるのか?普通クリスマスに一緒に過ごすイコール付き合ってるだろ。」


「世の中そんな甘いもんじゃないよ。俺はとりあえずクリスマス一緒に遊べるだけで十分だよ。」


「あのな、1つアドバイスするとな、もう告白してもいいと思うぞ。」


「いや、彼女が17年いないお前らにアドバイスもらってもな。俺とほとんど変わらないだろ。」


「うっ。痛いところついてくるな。それはそうだけどな、まあ楽しんでくれよ。俺らは2人で寂しくカラオケでも行ってくる。クリスマスソングメドレーを2人で熱唱予定だ。」


第3者は好きな事言えるもんだ。そんな簡単に事が運ぶなら苦労しない。

それからは、指折りクリスマスまでの日を心待ちにしていたものの、先にテストが全部返ってきたが、やはりいつもより点数が高い。いつも平均ぐらいにいたが、今回は上位グループの下の方ぐらいには食い込んだ気がする。春香はもうちょっと上にいる。さすがは春香だ。才色兼備。性格もいいので言うことないな。

学校が修了式を迎えたので遂に明日はクリスマスイブだ。そういえばクリスマスイブはよくデートをするのを聞くがクリスマス当日って何かするのか?2日連続でデートするものなのか?世の中の人たちはどうしているのだろう。春香もクリスマスイブには誘ったけど、再度クリスマスも誘った方がいいのだろうか。


「春香、じゃあ明日ね。」


「うん。駅前に4時30分に集合ね。」


当日になり朝から落ち着かない。冬用のおしゃれ着など持ち合わせていないのだが、持ってる中では1番小綺麗に見える服を着込んでそわそわしている。朝の10時ごろから時計とにらめっこしているが、一向に時間が過ぎない。時計が壊れているのか、電池が弱っていて時間の経過が遅いのか?不安になってスマホの時間も確認してみるが、特に問題はないようだ。俺の体内時計がおかしくなっているらしく、時間が経たない。

本当に長い5時間をなんとかやり過ごし、ようやく15時になったのでかなり早いが我慢できずに駅に向かうことにした。

15時20分に到着したのであと1時間以上ある。かなり寒いが気にしない。周りでは恋人らしい人達がちらほら手繋ぎデートをしている。クリスマスイブというだけあっていつもより数が多いような気がする。

去年までの俺なら、目にする光景に呪いをかけようとしていただろうと思う。というよりも目に触れないようダンジョンに朝一から篭っていただろう。

しかし今年は違う。春香が来てくれる。

スマホで時間を見ると16時20分になったのでもうすこしだと思ったら、春香からメールが届いた。

遅れるのかな?と思いメールを確認してみた。

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― 新着の感想 ―
[一言] クリスマスから計算上約10か月逆算すると、シルと会ったのは2年生になる前の冬だったんですね。
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