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第146話 脱へっぽこパーティ

俺は今6階層に潜っている。


「隼人、お前らの武器って何を使ってるんだ?一応連携取らないといけないから戦い方を教えておいてくれよ。」


「俺たち2人ともピストルボウガンを使ってるんだ。海斗の真似だな。後は俺がこれと真司が槍だ。」


隼人が持っていたのは金属製の大きな槌だった。


「そんな重そうなやつ使えるのかよ。」


「ああ、なんか俺パワータイプみたいでレベルアップしてから、結構普通に使えてるんだよね。」


「そうなんだ。それじゃあまず2人だけでいつも通り戦ってみてくれよ。危なかったら俺も参戦するから。」


「ああわかったよ。じゃあ行くか真司。」


しばらく3人で歩いているとトロールが2体出現した。2人だけだと結構強敵の筈だが大丈夫なのか?

心配しながら見ていると


真司が『アースバレット』と唱えて、石の塊を発現させトロールに命中させる。


「まさか魔法か。」


怯んだトロールに向けて隼人が槍で攻撃して撃退する。

2対1の状況を作ってから、今度は隼人が槍で牽制しながら、真司が死角から槌をトロールにめり込ます。

そのまま2撃目を加えてあっさりとトロールに勝ってしまった。


「おいおい、すごいな。連携もバッチリだし、魔法まで使える様になったんだな。いくらなんでも成長しすぎじゃないか?」


「そう言われると嬉しいけど、前に一緒に潜った時に差がありすぎたからな。ちょっとでも真似できないかと思ってやってたら、突然強くなったんだ。」


「まあ、もうちょっと見ててくれよ。これで全部じゃないんだよね。」


意味深な言葉を残した2人と一緒に更に探索を続けると今度は突然矢が飛んできた。

おそらくオーガだろう。

遠距離の敵にどう戦うんだ?


『アースバレット』


真司がアースバレットを唱えて反撃する。


『必中投撃』


隼人がスキルを発動して手に持っていた槍を投げたと思ったら、凄い勢いで飛んで行ってオーガに見事に命中して撃破した。

真司は『アースバレット』を連発して、もう一体のオーガも倒してしまった。


「おいおい、隼人もスキルが使えるのか?さっきのスキルなんなんだよ。」


「ああ、あれは『必中投撃』って言って、スキル発動して武器を投げると命中率が上がるんだ。今まで外れた事は無いな。」


「それってすごくないか。2人ともすごいな。正直予想以上で驚いた。」


「まあ海斗に比べると、まだまだだけどな。追いつける様頑張るよ。それはそうと海斗は今何階層を周ってるんだ?」


「ああ、俺は今9階層を周ってる所だな。ちょっとイレギュラーがあって休憩中だったんだ。」


「9階層か。じゃあそこまでのアドバイスをなんかくれないか。」


「そうだな。まず7階層のゴーレムが硬いから、真司の槌は通用しそうだけど、隼人の槍はそのままだと厳しいかもしれない。もっと威力のある武器が必要かもしれない。あと『アースバレット』って色々速さとか、大きさとか、硬さとか試してみた?」


「え?魔法って改造できるもんなの?」


「ああできるぞ。飛ぶスピードも調整できるし、多分大きさも出来る。石だからもしかしたら形や硬さも変えられるかもしれない。」


「そうなのか。じゃあ後でやり方教えてくれよ。」


「わかった。あと隼人のスキルなんだけど槍じゃなくても使えるよな。メインの武器を投げちゃうと、そのあと苦労するから投擲用の投げナイフとか手裏剣みたいなのを用意した方がいいと思う。8階層に魚群とか群れで出る敵がいるから、相当数用意しておいた方がいいぞ。あと魚群探知機は必須だ。説明書は端から端まで必読な。最後にやばかったらとにかく逃げろ。」


「やっぱり先輩の言う事は為になるな。」


「ああ、今まで人に見てもらうことがなかったから自分たちだと気づかないもんだな。」


「役に立てたんだったらよかったよ。」


想像以上に、2人が成長していて驚いたが、俺の経験が役に立ったならよかった。もうドローンによる被害者は出したくない。

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