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第13話 ランクアップ

俺は今日も2階層に潜っている。

シルフィーと一緒にゴブリンを倒し続けている。

ゴブリンに混じってたまにスケルトンにも遭遇するのでスケルトンも倒しているが、こちらはゴブリンよりも大変だ。

何しろ骨しかないので、クロスボウは当たらないし効果が薄いので、タングステンの棒でぶっ叩く。頭蓋骨を粉砕してようやくロストする。

棒で叩くということは、それだけ近づかなければいけないということだ。

シルフィーの『鉄壁の乙女』に守られてはいるが、時々腕が出てしまう。

昨日は知能の高い個体に、出た腕を狙われてしまい、危うく引きずりこまれかけた。

危なかった。

まだまだ気を抜いてはいけないと、自分自身に誓った。


俺のレベルは3ヶ月の間に なんとLV8となっていた。


高木 海斗

LV 8

HP18

MP 8

BP 19

スキル スライムスレイヤー

ゴブリンスレイヤー(仮)


LV10も一つの区切りではあるが、それ以上に目指しているのがBP20である。

探索者のLVによるステータスは個人差が大きく、LVはあまり重要視されない。

最も重要視されるのがBPである。


BP20でなんとストーンランクにランクアップできるのだ。

最底辺のウッドランクからの脱却。

俺の夢の中の一つだが、もう目の前の手の届くところまで来ていると実感できていた。

その為ここの所、いつも以上に気合が入っており、時間も許す限りギリギリまで潜っている。

そしてついにその時がやってきた。


高木 海斗

LV 9

HP19

MP 9

BP 20

スキル スライムスレイヤー

ゴブリンスレイヤー(仮)


「おおー、やった。」


「ついにBP20だぜ」


「おめでとうございます。」


「ああ、ありがとう。これもシルフィーが居てくれたおかげだよ。」


BP170のシルフィーに言われるのは少し照れくさかったが、素直に嬉しかった。

しかし俺のステータスは、LV1毎にそれぞれの数値がほぼ1しか上がっていない。

ファンタジーの王道主人公がほとんど持っている、初期の成長補正らしきものは全く見当たらない。

きっと俺は、大器晩成型の英雄に違いないと望みの薄い期待にすがるしかない。

LV1の時のBPが10だったので ちょうど倍になった計算だ。


ただあまり強くなった実感は薄い。

単独で2階層のモンスターを倒せるわけでもない。

BPだけではない他のステータスも影響しているのだろうか。

正直そこらへんのことはよくわからないが、とにかく2年以上かかって、ようやく探索者になった時に目指した当初の目標をクリアした。


俺は、はやる気持ちを抑えきれず、すぐ切り上げてダンジョンギルドの受け付けにランクアップ申請をやりにきた。


「ランクアップの申請おねがいします」


「かしこまりました。そちらでおかけになってお待ちください」


15分ぐらいで呼ばれた。


「高木海斗さま〜」


「はい」


「ランクアップおめでとうございます」


「こちらがストーンランクの探索者識別票になります。」


渡された識別票は木製から石製に変わっていた。


「ストーンランクへのランクアップの特典ですが、すべての買取価格が3パーセント割増となります。

またダンジョンマーケットでの買い物がレアアイテムを除き3パーセント割引となります。」


「わかりました。ありがとうございます。」


最底辺から一つ上がっただけなので、正直特典はショボイ。

ショボイがそんな事はどうでもいい。

ついに俺は探索者としてランクアップを果たしたのだ。

誰でも登録すればなれるウッドランクからストーンランクに上がれる確率はおよそ4割。

6割の探索者はウッドランクのまま辞めてしまう。

俺は4割の壁をやぶったのだ。

4割と言えば、真ん中の5割より1割も上位という事だ。

四捨五入すると探索者全体では上位といっても過言ではない ・・・ はず。

たかが下から2つ目のストーンランクではあるが、俺にとっては2年以上にわたる探索者ライフの存在証明の

ようなものだ。


まさにプライスレスな価値がある。

ストーンランクになったからといっても明日から何も変わらない。

別に強くなったわけでもなんでもない。

それでも俺は明日からストーンランクの探索者として生きていく。

お読みいただきありがとうございます。

皆様のおかげで昨日は総合日間ランキングに留まることができ、少しですがランクアップすることが出来ました。

本当にありがとうございます。

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